試写で、東京では来週公開の「ブラックノート」を見た。第二次大戦末期のオランダでナチスに家族を殺され、レジスタンスに身を投じるユダヤ女性の話。ナチスの将校と恋に落ちたり、仲間にスパイがいるというサスペンスを盛り立てながら、強烈な反戦映画として描いている。ただし、ストーリィ自体は古い戦争映画を見ていれば想像が付きやすい。それよりも、軍装や装備、装飾品といった当時の風俗を堪能するべき。
監督はポール・バンホーヘン。「氷の微笑」や「ショーガール」「インビシブル」などを手掛けているが、ハリウッドに来る前の作風に近い。地味だが、しっかりと作ってはある。