余談雑談 2007年11月24日

先週ここで書いたこともあり、早速「ALWAYS 続・三丁目の夕日」を見てきた。平日の昼間ということもあって、客層の7割が六十代以上だった。ほとんどが当時を知っていると思しき年代。みな、昔を思い出したいと期待感を滲ませていた。

作品自体は、前作で色々突っ込まれたところを軌道修正して気を配っていたが、進歩しているはずのCGの稚拙さが目立った。とにかく、夕日町のセット以外は全編が合成画面といっても過言ではないほどなので余計にそう感じた。

そこで考えた。これは「ロード・オブ・ザ・リング」や「ハリー・ポッター」のように、フルCGのファンタジー映画なのだろうと。昭和にタイム・スリップしたといっても、すべては絵空事。だから、細かいことやリアルな事象は突っ込むなと。特にファースト・シーンの描き方で、これはフィクションであると印象付けたかったのかとも感じた。

確かに劇場で笑いもすすり泣きも聞こえた。昭和期特有のオーソドックスな筋運びだからだろうが、そこに生きている人間の匂いはなかった。写真や映像資料のみで当時を知らない人間たちが再現したファンタジーだからか。

まだ、当時を知る人間が数多くいるのに、実体験に裏打ちされた経験値が感じられなかったが残念だ。

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