余談雑談 2008年8月15日

夏らしい都々逸を一句。

「恋にこがれてなく蝉よりも なかぬ蛍が身をこがす」うるさく自己主張するよりも、黙って心に秘める。いかにも昔の日本人らしい発想ではあるが、現代では逆に、怨念のようなものを感じるかもしれない。

しかもこういった態度や雰囲気で相手に伝えようとするのは日本人の特性らしい。海外では自分の立場や考えを表すのに言葉を使うが、日本人は自分の主義主張を隠すために言葉を使うとか。その証拠に文法がそうだという。英語では『誰が何である』と主語、動詞で始まるが、日本語では最後まで聞かないと肯定か否定か解らない。

もっとも政治家などは曖昧な言葉使いで最後まで意味不明。責任を取りたくないから、どうとでも取れる言葉を多用する。日本人らしい『あうん』の呼吸は素晴しいとも思うが、残念なのは責任ある立場なのに、他人を見下した自己保身。間違いなく、そこには情緒がないということだろう。

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