最近、トップの辞め方について考えさせられた。
ひとりは「貴方とは違うんです」と言った人。もうひとりは、『師匠としての責任』だと言って辞意を表明した方。どちらの方も、国を代表する立場の人で、何かと大変なのは推察できる。
しかし、そこで面白いと感じたのはマスコミの対応。突然の辞意表明では、責任感の欠片もなく『放り出した』と言い、かたや辞めないと、何故、責任を取って早く辞めぬと大上段で正論調にのたまう。
大マスコミ諸兄、特にテレビ報道に携わる人たちに、ふと尋ねたくなった。一体どういった辞め方だと御理解願えて、賞賛していただけるのか。完全なる任期満了がお望みか。だが、それではニュース性があるまい。
自分たちは中立で公正な報道をしていると言われるかもしれないが、どうにもオンエアーされる画像編集には強い作為性を感じる。多少でも、映画なり、心理学を学習した人たちなら、すぐに解るとも思うのだが。
今でこそ、フリーのライター稼業で毎日愚痴を言いながら、好き勝手に生きているが、かつて経営者の端くれをしたこともあり、祖父の時代から60年も続いた会社の幕を下ろした経験もある。二度としたくないと心底祈るほど、強烈な経験だった。何故なら、取引先や従業員たちに与えてしまったトップとしての不義理に、今更ながらに胸が痛むから。
ことさら、今回の二人を見ながら、『辞めかた』について強く感じ入った次第。