今年も後二週間を切った。来年は『激変』の年となるのだろうか。
アメリカでは、国の象徴と呼ばれた自動車業界『ビッグ3』がなくなるかもしれないという憶測も飛んでいる。
当然、ハリウッドも変化するのだろう。今年、日本の映画の興行収入はハリウッド製などの洋画よりも、邦画が上回った。それはオリジナルより、リメイク作に大金を投じ、時代の最先端技術を駆使して描く傾向が強い作品への不満かもしれない。
ハリウッドも、そういった製作態度が飽和状態になり、立ち行かなくなったとき、産まれるのは何だろう。
低予算を根流とする第二期アメリカン・ニュー・シネマか。貧しいが心豊かな人間を信頼しようと訴えるフランク・キャプラのような理想の世界か。それとも、チャップリンのようなシニカルな視点で、言葉より視覚に訴える世界に通用するサイレント的コメディか。
個人的には、一刻も早くビジネス最優先ではなく、誇り高き映画人としての良識を取り戻して欲しいと心底願う。