「苦労しながら待つ身の長さ あくびしてさえ出る涙」
愛人が、『旦那』を待ち焦がれている都々逸。この当時の、『お妾さん』は、あまり出歩かず、ひっそりと待っていたのだろうか。多分、正確な時計などもなく、大体何時ごろ、と訪問時間もアバウトだったに違いない。
だが、今回、これを選んだのは別な理由。何のことはない、今の自分の姿そのものだからだ。入院したゴールデン・ウィーク以降、天気もわりと安定して晴天。当然、病院内は自由に歩けるが敷地外への外出は禁止。
何でも病院自体を建て替えるとかで、あちらこちらで一部閉鎖場所があり、喫茶室や食堂もない。要はベッドでDVD鑑賞しかないのだ。しかも、利き腕が不自由なので、PCにここの下書き用原稿の入力も覚束ない。ある程度、肩が回復し、退院できる日を待つだけ。
「暇疲れ」は「苦労」ではないが、やっぱり、今回の都々逸は、自分のことを言っている。