余談雑談 2010年7月10日

久し振りに試写に出向いた。タイトルは「花と蛇3」。

団鬼六原作のSM成人映画で主演は、去年「麻薬取締法違反」で逮捕歴のある小向美奈子。その彼女を何とか綺麗に見せようと惨憺している成田裕介監督ら、スタッフたちの姿が眼に浮かんだ。

元々はグラビア・アイドルであり、演技の勉強をしていたとは思えないし、現在は、ストリップを中心に活動している。つまり、裸体をどうセクシーに見せるのかという勉強は積んでいるのだろう。

映画自体は、敢えて論じるつもりはないが、見ていて、不安を覚えたことがある。それは、何気ない瞬間に見せる彼女の「妖気」。演技ではない、彼女自身が持っている素の「オーラ」である。

時として、カメラは冷徹なほど、「俳優」ではなく、「素の本人」を射抜くことがある。そこに自分が感じたのは、彼女の『再犯』の可能性であった。自分の思い過ごしであって欲しい。さもなくば、せめて『情緒不安定』だけだと。

もし、彼女が再逮捕されることがあったら、映画は『お蔵入り』で、幻の作品となりかねない。そうなれば、他のキャストやスタッフたちの努力も水泡に帰す。

映画自体は佳作、傑作の類ではないが、それでも多くの人間たちの結晶である。

そうならないことを切に願うばかりだ。

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