ウィンチェスター銃’73 – WINCHESTER’73(1950年)

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スタッフ

監督:アンソニー・マン
製作:アーロン・ローゼンバーグ
脚本:ロバート・L・ロジャース、ボーデン・リチャーズ
撮影:ウィリアム・H・ダニエルズ
音楽:ジョセフ・ガーシュィンソン

キャスト

マックアダム / ジェームス・スチュワート
ローラ / シェリー・ウィンタース
ウェイコ / ダン・デュリエ
ブラウン / ステファン・マクナリー
ハイ・スピード / ミラード・ミッチェル
ミラー / チャールズ・ドレイク
ラモント / ジョン・マッキンタイア
アープ / ウィル・ギア
ヤング・ブル / ロック・ハドソン

日本公開: 1952年
製作国: アメリカ ユニバーサル作品
配給: ユニバーサル


あらすじとコメント

引き続きアンソニー・マン監督とジェームス・スチュワートのコンビによる西部劇。一丁の名ライフルを巡って、繰広げられるオムニバス的作品。

アメリカ、カンザス。1876年のダッジ・シティで『千挺に一挺の名ライフル』の称号を持つウィンチェスター’73を賭けた射撃大会が催された。それに参加するべくマックアダム(ジェームス・スチュワート)が親友とやって来た。しかし、彼の真の目的は親の仇であるウェイコ(ダン・デュリエ)を探すこと。

二人は大会を前に、お互いを認め合った。だが、町に入る者は全員、銃を預けるように保安官ワイアット・アープに厳命されていたので、お互いに手をだせなかった。大会が始まり、決勝はマックアダムとウェイコの二人が残り、結局、マックアダムが勝利した。

しかし、どうしてもそのライフルを欲しい、ウェイコは無理矢理、彼から奪い取って・・・

一挺のライフルを手にする人間たちに起きるドラマ。

主人公は善人だが、仇討ちのため復讐の鬼と化している。しかも相手は、今度は主人公が手にしたライフルを奪って逃走。

その瞬間から、名ライフルは「呪われた銃」となるのだ。

当然、主人公は、追いかける。奪ったグループは、預けた拳銃を受け取らずに逃走したため、空砲の名ライフルしかないのだ。仇たちには、更に別な目的もあるが、行く先ではインディアンが暴れている場所がある。

その後、ライフルは仇の手を離れ、武器商人、先住民の若き首長、騎兵隊員、小悪党の手へと渡っていく。そして、銃を手にした人間たちには、次々と不運が訪れるという展開だ。

しかし、いつまで経っても、主人公は手に出来ない。その都度、彼には味方と敵、双方が関わってきながら、淡い恋模様やインディアンの襲撃、銃撃戦とドラマティックな進行が待ち受ける。

メリハリのあるストーリィを、いつもながら手堅く捌くアン ソニー・マンの演出も、実に小気味良い。歴史上の有名な事件や人物も登場してきて、正統派の娯楽西部劇の王道と呼べる作品。

主役のジェームス・スチュワート以外は、決して豪華なキャストとはいえないが、「ポセイドン・アドベンチャー」(1972)で、一番オイシイ役を演じたシュリー・ウィンタースや、後に売れるロック・ハドソンやトニー・カーティスの顔も見られる。

しかし、個人的に一番印象に残ったのは、主人公と最後まで行動を共にする相棒を演じたミラード・ミッチェル。決して名を残した俳優ではないが、「頭上の敵機」(1949)「雨に唄えば」(1952)など、幅広いバイ・プレーヤーという.印象だ。

そんな彼が、劇中で吐く台詞の「親友をひとりでも持つ者は果報者だ」が、本作を集約しているだろう。

余談雑談 2010年11月20日
日曜のこと。いつも通り、小学校の同級生が営む小汚いラーメン屋の後、近くの飲み屋に顔を出した。 そこはベテランの親父さんが焼く、豚の内臓のもつ焼が旨い店。毎回、懐具合を考えて「酎ハイ」一杯と「もつ焼」四本で計700円也しか使わぬのだが。近くに