余談雑談 2011年2月26日

レンタルで「告白」を見た。とはいっても、イヴ・モンタンでもなく、ロバート・デ・ニーロのものでもない。

今年の日本アカデミー賞で4冠を獲った中島哲也監督作品である。興行収入36億円以上を稼いだ問題作であり、公開当時、ネット上などで物議を醸した映画。TVドラマの「ザ・ムービー」でもなく、お涙頂戴の感動巨編でもない。なのに、何ゆえに、それだけ話題になったのかに興味があった。

「人間の死」やら、「負のスパイラル」を描いた作品だった。ストーリィは省くが、悲惨な原作を中島監督が凝りに凝った映像などで見せ切っていた。

ただ、個人的に、最も衝撃的だと感じたのは、映画の出来具合そのものではなく、この作品が全国で拡大ロードショーされ、何度も見直すリピーターが続出したこと。

このような作品は、単館系とかで、ひっそりと公開してもらいたかった。ストーリィの是非にしろ、演出方法にしろ論議が燃え上がることは、仕方ないとは思う。まして、あれだけの規模での公開や、興収を見ても、どれほどの人間に影響を与えたのか。

確かに、R-15指定ではある。しかし、それにしても、このような映画が当たるような日本社会に戦慄を覚える。

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