余談雑談 2011年4月2日

気が付けば新年度である。

不安と自粛ムードで、今一つピンとこない人もいるだろうか。かく言う自分もそんな一人だが、それでも新しいスタートであることに間違いはない。

まだまだ不安要素は山積だが、上野動物園ではパンダが公開になり、新聞も通常の編成に戻ったりし始まった。どこかで少しは気持ちを切り替えなければならないか。

急遽、出荷停止になったことから危惧した煙草の買占めも、こちらが心配したこともない。店頭のガラス越しに見えるのは至って日常の風景だとも感じる。陽気も春めいて、表を見ながらふと考えた。

年末に発表される『今年の漢字一文字』について。何をバカな、とお叱りを受けるだろうか。それでも淡々とビル工事に従事する職人やゆっくりと散歩する老人、いつも通りにお隣さんまで清掃する寿司屋の息子など、日常を続ける近所の人々を見ながら考えた。

それは「震」や「災」ではなく、「一」ではないかと。

一番簡単な漢字であるし、これが縦に一本では文字にならぬ。しかし、見方を変えれば、文字ではなく、以前からの『継続』マークとも見える。決して、「マイナス」からではない。日本が「一つ」になり、「一」から出直す。

以前までの普通が『100』ではなく、『120』ぐらいだったと思えば、それだけで「+20」かも知れぬ。

首都圏では色々と「不平等」と「何故ここまでして自分が」という不平不満も見聞するようになった。

それは「最悪の状況」を逸したからだと思いたい。『喉元過ぎれば』ではなく、最悪でも、妙に『後髪を引かれる』というか『喉に刺さる魚の小骨』ぐらいの感覚で、今の<心持ちを継続してきたい。

大丈夫だ日本。まだまだ誇りに思えるぞ、この国。

メルマガ詳細