余談雑談 2011年9月24日

時折行っていた焼き肉屋。若い頃は大好きだったが、加齢の所為か、あまり食指をそそられなくなった肉類。

否や、安酒場で懐具合と相談しながらが基本になったからか、少しの飲食でも、4~5000円はかかる焼き肉は、個人的に『高級なるお食事』に入って久しいからか。

先立て、暫く振りに顔を出した。店は以前とまったく同じであったが、どうやら経営者が代替わりした模様。息子さんだろうか。頭にバンダナを巻き、今風の無精ヒゲ。メニューの値段は以前のままだし、量も同じ。

ホッとしたのだが、口に入れて驚いた。味付けがまったく変わっていたのだ。付けダレ、キムチ、クッパなど全部である。家族、親族経営であったと思われるが、見知った顔は、ひとりもいなかった。しかも、店自体、どこか閑散としており、地元の常連と思しき人の姿も見えない。

以前と同じだけ飲食して清算を頼んだ。何故か、微妙に高い請求額。不思議に思いながら、以前と味が変わった気がしたのだが、昔の方は誰もいないのかなと尋いた。後を継いだ若い店主は、驚いたように「肉の質ですかと」と答えた。そうではなく、味付け全般だと。

出で来た返答は「調査しておきます」。まるでマニュアルの答えだった。クレームを付けた覚えはないが、こちらの容姿からか、クレーマーかと構えられた。

ある意味、勉強になった。成程、店自体は残っても、経営感覚なり、味覚の才能は遺伝しないということか。

それとも、何かしらの難癖を見つけてもう行かなくなるだろうな、と思う自分にこそ、問題があるのだろうか。

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