妙に暖かい日中。関西では夏日を記録しているとか。
何やら、「秋」という季節が日本からなくなると噂していたが、既に、現実化したのだろうか。何事も簡単、且つ、スピード化が世の流れとはいえ、幾ら何でも季節まで簡素化することもないのに。
そんな中、結局、こちらはUSBビデオ・キャプチャーを放棄した。一週間以上も悪戦苦闘したが、自分の力では何ともならなかったから。
で、少しは知っているであろう知人に尋いたら、ハードディスク・レコーダーなる便利なものがある、と。ここでも簡単便利である。話を聞いて、成程、便利であると。
だが、どうにも妙な「落とし穴」がありそうだ。そうは言っても、きっと自分の知識のなさが原因だろうが。
彼は、更に今回のUSBキャプチャーの問題点も指摘してくれた。成程、安いのにはそれなりの訳がある。しかし、そちらに買い替えるとなると安いといっても数万円の出費である。
で、後日、そのことを熟考しようと決め、集中できそうかなと、安酒場へ向かった。何故、熟考イコール安酒場なのか自分でも不思議であるが、自然と足が向く。
暖かくて歩いた。そこは大好きな店で、全体的に価格が望外に安い上、ちょいとした「付きだし」というか、「チャーム」が付く。しかも無料だ。
いつもは豆だが、その日は見知らぬ魚が三切れ出てきた。尋くと「鮫の刺身」だという。どうやら太公望の常連が、たまに持ってくるのだとか。通常は、生臭く食べられないと持ち帰る人間はいないとも聞いた。それが、無料で食べられる。
確かに鯛のような味ではない。しかし、捨てる神あれば拾う神ありである。
成程、機械では、この感覚は味わえまい。