余談雑談 2011年12月31日

大晦日だ。

今年は忘れ難い年になった。亡くなった多くの人々。生きていても、あきらめる人、あがく人、一層、頑張る人々と、色々な人がいるだろう。それでも年は超えるのだ。

しかし、今年の年末にも映画人の訃報が飛び込んできたのには驚いた。

森田芳光、映画監督にして、享年61歳。渋谷の円山町という、かつての『花街』の料亭の息子。その後、日本大学芸術学部で、落研出身。

それが反映されたデビュー作「のようなもの」(1981)、他にも「(ハル)」(1996)は<番外編>でも扱った。何本かは印象に残る作品も手掛けた。しかし、泣きたくなるような愚作もあった。『天才肌』とも違う、「非凡さ」を感じる監督という印象。

昨年末には、日本映画で一番好きだった女優、高峰秀子の訃報も受け取った。寒さが際立つ年の瀬。それでも、やっぱり新年は来る。

来年がどのような年になるのかは、その年が終わるときに、振り返ったことが自分の人生の事実なのかなと。ただ、こうして年末に振りかえることが出来ただけも倖せである。

どの道、生まれて来たからには、人の肉体はいつかは失せる。先の大震災でも、一万数千人の方々が、一瞬にして、それぞれの人生を終えた。不謹慎であるが、その中に、国民の認知度が高い有名人がひとりもいなかったのは何故か、と何度も考えてみた。

努力もあろうが、それだけ特殊な「運」を持って有名になるのかとも思いざるをえなかった。自分も少しはあやかりたいものである。

来年も、飽きずに土曜の早朝に発行しようと思ってます。どうか、飽きずにお付き合い下さいまし。

読者の皆様、少しでも心静かな新年が迎えられますように。

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