余談雑談 2012年12月8日

予想に反して、寒い12月だ。それに、忘れかけていた大きな地震まで起きた。

そんな中、遂にTVのゴールデン・タイムから「映画劇場」放映が終了するかも、というニュースを知った。

一方で、TV放送自体が凋落したとも聞く。単に、どちらも「視聴率」の問題に派生するのだが。民放では、間違いなくベースとなるのは「数字」だろうから。

昔、映画が斜陽と言われつつ、胡坐をかいた映画人が多くいた。

「傑作とは内容ではなく、どれだけ観客が金払って観に来たか」と言った御仁も、どこかの映画会社の役員にいた。結果、映画は産業として立ち行かなくなり、映画会社は、単独での制作から退き、主に劇場のレンタルに転換した。

その結果、旧態依然とした『映画館』自体も終焉することになった。

それも「時代」だろう。要は、TV業界でも同じことが起こっていると感じたのだ。

昔のTVドラマなり、映画を知らない世代が番組を仕切り、実際に制作する下請けはもっと過酷な状況下に流されていく。

映画なり、シネコンではない「映画館」の終焉を見届けられる自分は、ある意味、倖せだったのかもしれない。

確かに、自身が小さい頃から憧れた俳優なり、監督の全盛期を知らず、先に晩年の作品から見た人間だとしても、それでも、幸運だったか。

DVDはおろか、レンタルビデオもなく、よもやワンコインで買えたり、100円以下でレンタルできる時代が来ようとは思ってもいなかった。

必死に名画座にかかる作品を遠方まで追いかけ、夜9時からの洋画劇場で、旧作で映画館で見ることが不可能だった作品の「吹替えカット版」放映にワクワクした。

映画館が消え、TV放映からも冷遇される映画。すべては商売絡みなのだから、しょうがないのか。

まあ、所詮、単なる個人的な「思い込み」と「思い入れ」なんだろうな。

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