今回の都々逸。
「嘘も上手に綴ったレター ペロリと切手をなめる舌」
今年は年賀状が少なかった。何てことはない、こちらが不義理をしている方々が多いのが起因なのだが、それには関係なく、どうやら世間一般で、手書きの媒体が減っているとも聞く。
時代と言えばそれまでだ。でも、文字の上手い下手も含めて、その方独特の個性があったりして、何とはなく、文字によって、その人となりを想像できる。逆に、それが嫌で、ネットや携帯などに打ち込む方が簡単だし、それなりに上手く見えると考えるのだろうか。そんな自分も、そのひとりであるのだが。
今回の都々逸自体、新しい作品であり、個人的には違和感を覚えるが、それ自体が過去のものでもあろうと感じる。イメージとしては、水商売の女性が客相手に送る類の手紙だとも思うが、それでも、今だからこそ、手書きは嬉しいかもしれない。完全に嘘だと解っていても、どうにも腰が浮きたつ。
おっと、そんな心持ちになるのは、やっぱり、こちらに問題がありそうだ。