余談雑談 2013年5月4日

黄金週間中だ。地元も、川向うの最長電波塔のお陰か、連日、これでもかと賑わっている。

それでも毎日、実家の煙草の自販機チェックのために、その中を通る。

作業を終え、いつもの店でランチでもと思い、行った時のこと。何と、休みであった。敢えて、この時期に休むのは、いかにも御主人っぽいと苦笑したが。

そこで、かなり昔から存在そのものは知っていたが、入ったことがなかった小さな食堂に初めて入った。車も通れない小さな路地にある、一見では、間違いなく入りづらい店。

老夫婦のみで営む小さな店であった。タイムスリップしたようだった。壁には所狭しと手書きのメニューが紙に書いて貼ってある。つい先立て行った、沖縄の食堂と同じイメージだ。実に、好きな感じだ。

全体的に値段は、そこそこ。「中落ち定食」は950円もする。ただ、自分の大好きな、S社の俗称「赤星」の大瓶ビールが置いてある。他にも、AとKのメジャー系ビールも扱っている。これだけで嬉しくなった。

しかし、値段と味のバランスを考えたら、何てことない店と、個人的には位置付けるか。

それでも、何十年も、ひっそりと路地裏で営業してきた店。ふと感じた。どうせ長くは続くまい。

ただ、何となく、呼ばれた気がした。自分が行くとその店がなくなる。それは自分の好きな世界なり、時代が消失して行くのに立ち会えという啓示か。

何人か、当時の雰囲気を知りたいと年下を連れて行った店がある。だが、彼らも一、二度行っただけで閉店して行った。

経験値としては良いのだろう。しかし、ほぼ知らない年代が、自分の若かりし頃と同じ感傷には浸れないだろう。

果たして、それを教えることは是なのだろうか知らない幸せもあるんじゃないだろうかとも思う、今日この頃。

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