このところ妙にイタリアンづいている。一年ともたずに閉店した、地元の石窯ピッツア屋。そこの支配人から連絡が来た。
そこから二キロ近く離れた場所に、同僚だったシェフが小さなイタリアンの店を出し、自分も手伝っていると。すぐに顔を出した。
二人用の小さなテーブルが6卓。つまり12人しか入れない小体な店であった。そこを二人だけで回している。二階もあるので、ゆくゆくは考えたいと。
食べてみて驚いた。石窯ピッツア屋時代と味が違うのだ。シェフ兼オーナーは、以前はピッツアが看板なので、敢えて、味を抑えていたのだ。ここで、実力発揮と相成った。
ただし、イタリアンだ。決して安価ではない。なので、その次はランチに行ってみた。パスタが三種類のみだが、サラダが付いて850円。それもお見事な味付けだった。
やっと地元で人に紹介できるイタリアンが見つかった。すると、支配人が、明日はオフなので飲みに行きましょうと誘って来た。場所は、やはり地元の路地裏。イタリア北西部の珍しい食べ物を売っているようだ。
場所柄、存在は知っていたが、完全な立ち呑みなので、敬遠していた。そこに行きましょう、と。
店は、二坪あるかどうかの規模。カウンターに無理して4人だけ立てる。ただ、私道であり、車が通らないので、路上に簡易テーブルを4卓だしている。
イタリア北西部のひよこ豆を使ったスナックのようなものがウリ。後は、イタリア製のサラミかチーズ、セミドライ・トマト等がある。それらをつまみにワインかビール。
当日は豪雨であった。そういう時はビニールで仕切りを立て、その下で飲む。
初めて、食べる味であったが美味。更にワインは、独自ルートで珍しいものをイタリアから直輸入している。やがて、シェフ兼オーナーも合流し、激しい雨音の下、楽しく飲み、結局、奢ってもらった。
ただし、ワインは安いものでもグラス一杯500円はする。多くは飲めぬ値段だ。となると一杯だけ飲み、スナックをつまみ、辞する店か。
数日後、ワインとイタリアン的なものが食べたくなり、ファミレス系の店に行った。ちゃんとしたイタリアンを食べたからか、あまりの不味さに閉口した。
前までは、そのチェーン店で、あきらめがついたのにな。
またもや、金がかかる方向か。