とても貴重な体験をさせてもらった。長年、この読者であるハワイ在住の方と飲んだのである。
このメルマガは、7月で11年目に入るが、初期から、ご愛読いただけていたようで、未知の読者さんたちと何か若干でも交流が持てないかと200回目のときに、次回の作品予想クイズに応募してきてくれた方でもある。
残念ながら不正解であったが、仲間内以外では、その方のみの返答であり、嬉しくてDVDをプレゼントさせてもらった。
驚いたのは、その方の住所がハワイだったこと。DVDは500円のもの。当然、送料の方が高かったが、それでも嬉しさが勝った。
以後、時折連絡をいただいていたが、先立て、数年ぶりに日本に帰国するので、一献傾けたいとメールが来た。読者でもあるので、こちらが頻繁に酒を飲みに出没する場所もお分かりのようで、地元か新橋で如何かと提案されてきた。折角のお誘いだし、快くお受けした。
もしかして定年後、ハワイに移住したのだろうかとか、年齢は幾つぐらいなのかとか、色々と推察した。
新橋で待ち合わせをし、いらしたのは陽に焼けて、精悍で若々しい方だった。その方は、お兄様の店を手伝うために渡米し、30年もハワイに住んでいると仰った。
それにしても、長年、海外在住の読者さんがいらっしゃるとは驚きであるが、その方は、自分が以前、フランス製フィルム・ノワールで、今日の作品と同じくメルヴィル監督、アラン・ドロン主演の傑作、「サムライ」(1967)をここで扱ったとき、フランス在住の友人にもこのメルマガを紹介してくれたとか。となると、更に海外在住の読者さんが存在するのだろうか。
嬉しくて、自分の行きつけの店にご案内し、日本から離れてこそ感じる実感、好きな映画などの話に花が咲いた。
そこに読者でもあり、一昨年にオジサン三人旅で沖縄に行った長年の友人も来店してきて、楽しい宴席となった。
それにしても不思議な縁である。自分のような者にも、ご連絡をいただき、一献傾けてくれる奇特な読者さんもいらっしゃる。
ご親切に土産だと頂戴した、ハワイのコナ・コーヒーを早朝、淹れて飲んでいる。早朝のコーヒーは長年の定番であるが、いつもと違う独特のコーヒーの香りに包まれて、ハワイの夜明けのような気分にさせられる幸せ。
こちらも、益々、頑張っていこうと思わせていただいた次第。
大体、2年サイクルぐらいで日本にいらっしゃるらしく、再会を約束した。次回はハワイで、と思ったはみたが、ゴルフはしないし、ビーチで飲酒禁止、喫煙もご法度と、こちらにとっては、重い尻が中々上がらない要因も多い。
まあ、でも、何よりも旅費だよな。