先立て、年始の挨拶を兼ねてコーヒーを飲みに行きつけの店へ出向いた。以前は、毎週一度は顔を出していたが、今は最短でも二週に一度のペース。
時間帯なのか、自分と入れ違いに客が帰り、自分ひとりと相成った。新年の挨拶を済ますと、そこの店主は、こちらが沖縄好きと知っており、店のお客が、現在、沖縄に行っているのだが、天候はどうなのか、と尋かれた。この時期に行ったことはないが、現地の人の話では1月は曇りが多いとか。
聞きかじりの返答をしたが、間違いないのは年末年始を外せば、旅行代金は格安だろうと。流石に海には入れないし、肌を射ぬく紫外線も感じられないから。まあ、自分のように沖縄まで、わざわざ飲みに出向く御仁ならば、安くつく。
じゃ、いつ頃が安くて良いシーズンかと。4月だろうなと返答。当然、頭に浮かんだのは、今年の4月に行けるであろうかという想い。
性格上、何でも前倒し。というか「せっかち」な気質。生まれ育った場所柄かもしれぬが、心の中で、もう旅心が湧いた。今のケチ臭さが維持できれば、不可能ではないだろうな。後は老母のご機嫌も重要だが。
史上稀にみる「暖冬」だからか、心も浮足立つのか。ところが、せっかちな人間は自分以外にもいて、新年早々、今夏は『酷暑』が予想されると言った気象予報士がいた。
寒いのも困りもんだが、暑さはまったくもって苦手。歳を重ねるごとに、どうにも嫌な汗をかくようになり、毛細血管にしまりが無くなってきていると実感する状況。そもそも若い頃からスポーツをしてこなかったので、「爽やかな汗」を知らぬが、加齢の証拠の臭いは分る。
三が日も、あまりの暖かさに、日中、自室で汗をかいた。本当に暖冬なのだと感じたが、その直後に、追い打ちで酷暑情報。
沖縄も年末に夏日を観測と言っていた。ということは、今夏の沖縄も猛烈な暑さになるのか。それでも、東京の暑さとは違うのか。
待てよ、となると沖縄の最初のベストシーズンは、4月でなく3月か。頭と心の妄想が暴走していく。
これじゃ、「前倒し」ではなく、「前のめり」だな。この分じゃ、来週は今度の冬のことでも考えていそうだ。
だから一年はあっという間に過ぎるのか。
何ともせっかちな年明けだな。
