余談雑談 2016年3月5日

大好きな俳優の訃報が飛び込んできた。名脇役のジョージ・ケネディである。2メートルもある巨漢で、まさに「巨星堕つ」。とはいっても91歳まで生きたのだから天寿を全うしたといえよう。

当初は悪役ばかりで、途中で殺されるイメージ。出しゃばらず、大袈裟な演技はしないので、良い人役というか、どうでも良い副官クラスのときは存在感がない。でも、巨漢ゆえ、目立ちはするという印象。

そんな彼を一躍有名にしたのがアカデミー助演男優賞を受賞した「暴力脱獄」(1967)だろう。以後は「大空港」(1970)に始まる、パニック映画の頼りになるタフガイ。以前、書いたが、「タワーリング・インフェルノ」(1974)は、彼が出演してないから犠牲者が大勢出たと揶揄された御仁。

それに数は少ないが、主演作もある。何本かは観たが、彼は脇役でこそ光ると確信させられる結果であった。

とはいっても後期は、何故に、その作品という映画にも多数出演している。日本映画の「人間の証明」(1977)、「復活の日」(1980)やら、韓国TVMで北朝鮮の旅客機爆発事件を扱った「政治犯・金賢姫/真由美」(1990)、しょうもないホラー映画から、お色気コメディまで。

もう少し、出る作品は吟味してよと思うことも度々であったが、それでも、大好きな俳優であった。

40年も前になるが、来日したときに宿泊先のホテルを調べ上げ、突撃した。それほど大好きだったという証左。

宣伝担当者にお会いしてサイン用色紙を渡したら、すぐに戻ってきて、こちらの名前を尋かれた。ホテルまで押し掛けるファンになら会いたいと言っているが、こちらが困るので、個人名を入れるだけで勘弁して欲しいと。

その色紙は宝物である。好感の持てる巨漢タフガイ。さて、色紙を眺めながら、献杯するか。

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