余談雑談 2016年7月9日

中途半端な梅雨の東京。梅雨明けでもないのに、体温を上回る最高気温が出たり、何でも観測史上二番目に遅い台風が発生し、石垣島を含む八重山諸島にも影響を与えている。

去年は1月に1号が発生し、台風の当たり年の態であった。今年は随分と遅いと思っていたが、いざ出来たら、驚異的に強いもの。好きな場所だけに気になる。

気になる沖縄といえば、このところ妙に放送が増加している深夜枠やBSの旅番組で取り上げられる内容。本島に限らず、慶良間や八重山諸島の海底散歩に、豪華客船クルーズのノンビリ型や、路線バスの旅など趣向を凝らして、妙に刺激され録画が増える一方なのである。要は、映画を見る時間が減るのだ。

中には数年前の再放送などもあるが、何よりも、これから始まる夏休みの旅行先として、夏といえば沖縄的な煽動もあるのだろうが。

先月あたりのロケ風景が映されるとここは行ったことがあるぞ、とか、あったはずの建物が壊されて、更地になったのかとか、懐かしさと羨望が入り混じり、胸がときめき、ついつい見入ってしまう。

ということで旅心である。ある意味、というか、間違いなく中毒患者だ。録画しなければ良いのだろうが、暇な時間に見てしまうと、うっかり洗脳され、「パブロフの犬」になる。

まあ、この中毒は、薬物と違い、違法行為ではないので、問題なかろうが。それでも中高年の中毒患者は再犯率も高いらしく、理性による抑制は不可能に近いとも言われる。

ならば、誰か沖縄以外で、ここは良いぞとお教え下さる方はいないだろうか。環境が変われば、違う印象を覚醒され、一辺倒にならぬかもしれないから。

出来れば観光客などいない場所で、昔がそのまま残る場所。兎に角、人の気がなく、半世紀以上前の日常にタイムスリップしたかのような安心感漂う場所が良いのだが。

とはいっても、閉塞感に包まれている住人からすれば、何とか活性化させたいとか、もしくは便利な都会へでも出て行きたいと願うのだろうか。尤も、それは若い人ばかりか。

だが、寂びれた下町から40年近くかけ世界でも名の通った有名観光地に活性化されたのが、現在も住む場所。当然、そこには光と闇がある。

つまり、その成れの果ての場所に住む自分からすると、捨ててしまったものは、あまりにも大き過ぎると落ち込むのが日常なのだが。

間違いなく、経済は重要だろうし、価値観も多様化している。今の自分たちで地域活性化なり、経済優先で、より良い暮らし向きを考えるの素晴らしい。

その時の価値観が、次の世代にも有難い先代の遺産と思われ、継承されれば良いことだ。

でもな、ごく少数かもしれないが、将来、大きな喪失感に苛まれるかもしれないですよと。

だって、誰も責任取らないんだもの。

メルマガ詳細