余談雑談 2016年7月30日

ようやく東京も梅雨明けした。今年は空梅雨だったが、それにしても妙に感じることがあった。

先々週からセミが鳴いていたのだ。てっきり梅雨が明けてから鳴き出すとばかり思っていたが、しかも一、二匹ではなく、かなりの数。それも、いくつもの場所でだ。

セミの命は一週間程度と聞くが、なのに、そんな前倒しで生き急いでどうするのか。

先立てなど、息も絶え絶えなセミを雀が突っついていた。仰向けながら「ジジジー」と暴れるが、雀も余命幾ばくもないと知っているのか、それでも、くちばしで攻める。何とも、切ない現場だったが、これも自然界の法則とやらなのかな。

それにしても、せっかちなセミが多いという括りで済むのだろうか。もしくは、とっくに梅雨明けしていたのだろうか。

まあ、梅雨明け宣言の正確性で、自分の人生が左右される訳ではないから問題はないのだが。

ところで、今夏は暑くなるのだろうか。そちらの方が心配である。若い頃に比べて、趣味で熱くなる物もなくなったら、暑さに弱くなった気もする。

寄る年波ということか。というか、熱くなっている人を見ると、どうにも苦手意識を持つようにもなった。

例えば、昨今世界中で流行っているモンスターをそこいらでゲットして遊ぶというスマホのゲーム。

地元は有名観光地であり、世界中の観光客が集う寺の境内は、見知らぬ者同士が対戦できる場所だとか。

それに自室近くには、モンスターを捕獲するためのカプセル配布スポットが三ヶ所もあるらしく、どうやら近過ぎて自分の住む室内で取り放題らしい。

まったくもって恐怖である。何でも、実際の背景をバックにモンスターゲットできるらしく、ご丁寧にそれを写真に収める輩も多いとか。つまり、地元の象徴である大きな提灯がぶら下がる朱色の門や、川向うの最長電波塔を背景に捕まえてパシャリ。

プレイを楽しむ人間には楽しいのだろう。でも、熱くなるあまり、他人は見えなくなるてなことはないように願いたい。

さて、今日は地元で花火大会。どれだけ人が出るのだろうか。まだ熱中している人が多い中、虚像を捕まえるゲームをしながら鑑賞なのかな。

まあ、背景に大輪の花火が映っているのも乙なのだろうね。

でもね、一種にして消える詫び寂びを上手く残せるのかな。

それとも、そのゲーム自体、儚くもブームが消えるのかな。

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