余談雑談 2016年8月27日

現在、沖縄滞在中。出発前には東京を直撃した台風を久方振りに体験した。

更に、別な台風が沖縄の東で迷走というか、停滞している。

週間予報でも、滞在中は停滞とか。冗談じゃないぞ、こちらは沖縄での雨男を返上したのにと思いつつ向かった。

何のことはない、時折スコール的な降雨はあるものの基本的には晴天。そらみたことか、これぞ強運。

で、翌日は一泊の予定で、大好きな渡嘉敷島へ行く計画であった。天気も良さそうで、やはり日ごろの行いが出るんだよなと、笑顔が絶えない。

ところが、東京などに住んでいると一切、関係ないし、気にも止めない『波浪注意報』なることが左右するとタクシー運転手の友人から教わった。

那覇から渡嘉敷島に向かう高速艇が欠航する可能性もあり、幸い行けても翌日の帰路便もどうなることやらと嫌な情報まで付け加えやがった。

PCで幾つもの天気予報を調べても台風は停滞しつづける模様。離島便事務所に連絡を入れると、翌朝8時に出欠航が決まると。急転直下というか、晴天の霹靂である。

折角、島の民宿と、おバァと息子で営む海の家用に手土産の菓子も持参してきたのに。

結局、翌日まで分からないので、夜は件のタクシー運転手と飲むことにした。彼を紹介してくれた元運転手氏は、中国富裕層向け観光会社を設立し大繁盛とかで欠席。ならば自分が開拓した県庁近くの夏でも「沖縄おでん」を出す店を指定。

個人的には好みの店で、誘った友人も東京の人間のくせに、地元民以上に店を知っていると感激してくれた。また、6月に行ったばかりだったからか、店の店主にも厚遇していただき、実に楽しい宴であった。

で、運命の翌朝。8時を待たずに、運転手の友人からメールが。返礼と第一便のみの出航情報だった。念のため、PCで発着情報を見ると、本当に第一便のみ出航で、第二便以降は欠航だと。翌日に関しては、また明日確認してね、と、しょうもない情報が付加されていた。

慌てて渡嘉敷島の定宿に連絡。奥さんが出て、今朝の第一便だけは大丈夫と言われ、でも明日は間違いなく欠航ね、と。帰京のフライトは変更不可だ。

ドタキャンで申し訳ないですがと告げると台風には敵わないからねと明るいご返事。今、那覇には来てるんでしょ、天気は良いからそっちで楽しんでねと承諾していただいた。

ポカンと空いた二日間と二個の手土産。外は眩しいほどの晴天。確かに雨男は返上したが、今度は「波浪男」誕生か。

行きたい観光地もないし、ご贔屓だったイタリアンも閉店した後。休みでもない運転手と朝から一献とも行けぬよな。

で、ふと思い付いた。そうだ、「シン・ゴジラ」を再見しよう。幸い那覇のシネコンでも上映中。

何も沖縄で映画かよと思って向かったがこの経験も貴重だった。映画の舞台は東京であり、政府の対応とアメリカの反応、そして自衛隊が大活躍という内容。

さほど大きなスクリーンではなかったが満席。ただし、東京で観たときと客席の反応が違ったので驚いた。

東日本大震災の揺れも、福島の原発事故の見えざる恐怖も体験していない場所。しかし、米軍基地は多くある場所。

地域性の温度差を感じた。これも貴重な旅の思い出である。

さて、行き場のなくなった手土産は運転手の友人と「おでん屋」の主人に差し上げますかね。

でも、良い天気なんだよな。

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