今年も先が見えてきた。来週はクリスマスが絡んで、今年最後の三連休でもある。
かつてほどの狂乱はなくなったが、それでも若者など一定年齢の人にはそれなりに気分が高まるのだろうか。
お仕着せのコース料理でベラボーな値段をとり、しかも決まった時間制で二部交代だったレストラン。しかも女性にはそれなりの高額プレゼントを用意し、無理矢理高級ホテルの予約に翻弄した方々は現在、何をしているのだろうか。
その時に結ばれて、家族となり、現在も幸せに暮らす人もいるのか。もしくは何度も玉砕し、それでも懲りずに毎年イベントを繰り返す方も存在するのか。
こちらは、そんなイベントの心配など関係なく、タバコ屋の店番をしつつ、自室の大掃除の段取りを考える。
やはり平日は無理だろう。しかも、今年は大晦日が土曜日。となると、やはりクリスマスの三連休がメインとなろうか。どうせ、何もやることは他にない。
だが考えると、不用品はとっくに処分し、新たに購入したものも殆どない。最後の場所取りだったスーツ用ワイシャツも、友人が全部引き取ってくれた。
となると、拭き掃除とか掃除機をかけるぐらいか。ならば、半日もかからない。まさか、引き出しや押入の中のものを全て出して掃除まではしたくない。
そこが、中途半端な性分で、見える場所だけ見栄えが良けりゃ幸せと素直に割り切れるから困りもの。だから、クリスマスに奔走したりした苦い思い出が甦るのかな。
そういえば、何のために購入したか思い出せないタキシードが二着ある。何十年と着ていないが、以前、スーツを雀の涙銭で売却した時に、それだけは業者から拒否された代物。日本には買い手がいないからとか。イタリアの高級ブランド製で、超高額だったのに。
ある意味、「一生モノ」になった。せめて、それにはブラシをかけるか。
タキシードなど、意味がないときに着て歩けば良いと伊丹十三のエッセイで読んだ記憶もあるが、まさかな。
たった一人、そんな恰好で街を流せば、怪しい人物に思われるのは間違いない。それにタキシード着て、ひとり場末の酒場もなかろうし。
かといって、モデル並みの出張エスコート嬢を依頼して、颯爽と街を跋扈する金もない。そうなりゃ、それなりの店にも行きたくなるが、財布に2、3千円じゃ、話にならぬ。
何だ、結局、妄想するだけの大掃除になりそうだな。
まあ、毎年のことだけど。