スタッフ
監督:ジョン・ランディス
製作:ローン・マイケルス、ジョージ・フォルシー Jr
脚本:L・マイケルス、R・ニューマン、S・マーティン
撮影:ロナルド・W・ブラウン
音楽:エルマー・バーンスタイン
キャスト
ボトムズ / チェビー・チェイス
デー / スティーヴ・マーティン
ネーダランダー / マーティン・ショート
カルメン / パトリス・マルティネス
エル・アポ / アルフォンゾ・アラウ
ドイツ人 / カイ・ウルフ
ハリー / ジョー・マンティーニャ
モーティ / ジョン・ロヴィツ
パパ・サンチェス / アベル・フランコ
日本公開: 1987年
製作国: アメリカ オリオン・ピクチャーズ作品
配給: ワーナー
あらすじとコメント
コメディ俳優スティーヴ・マーティン。日本では認知度を含め、あまり持て囃されない俳優でもある。そんな彼と、やはり人気知名度ともにイマイチだが、アメリカでは超有名なコメディアン二人が共演した作品。
アメリカ、ロサンジェルス1916年のハリウッドでは、無声ながら映画全盛期を迎えていた。そんな中に『スリー・アミーゴス』という、派手なアクションを演じながらも歌って踊る三人組の西部劇シリーズがあった。
デー(スティーヴ・マーティン)、ボトムス(チェビー・チェイス)、ネーダランダー(マーティン・ショート)らは、自惚れてギャラを上げろと撮影所の社長に要求。しかし、拒否され、即座に解雇と相成ってしまう。途方に暮れる三人。
一方、メキシコのとある寒村では山賊たちに苦しめられており、村長の娘カルメン(パトリス・マルティネス)は、村を守ってくれる猛者を探すために町に向かった。当然、眼鏡に叶う男は見つからず、消沈しながら偶然見た映画で、彼らの存在を知ると即座にオファーをだした。
それをメキシコからの新作依頼だと思ってしまった三人は・・・
どこかで見た設定から展開していくウエスタン・コメディ。
山賊に苦しめられるメキシコの寒村が、村を守るためにプロフェッショナルを雇おうとする。
ハイ、ご存知ですね。「荒野の七人」(1960)の設定を丸パクリ。音楽は同じくエルマー・バーンスタイン。更に、「荒野の七人」で村民を演じたメキシコ系俳優二人が同じ役で登場してくるという念の入れよう。
完全なるパクリだからといってイタリア製西部劇ではなく、コメディ。
更に、山賊側の強力な助っ人キャラとして、怖いドイツ人三人も登場してくる。しかも一人は革ジャンにスカーフという、いわゆる「複葉機パイロット」の出で立ち。
それでいて、ディズニー映画のような微笑ましいミュージカル・シーンも不意にでてくる。中々、楽しい展開である。
ストーリィとしては、当然、撮影か地方巡業と勘違いしている三人組が、尻尾を丸めて退散しながらも、やがて誇りのために再挑戦していく筋運び。
では、たった三人でどうするのか。何たって「荒野の七人」より四人も少ない。だが、そこでは三人しか生き残らなかった。
ということは、三人組の主人公らは誰も死なない展開になるのかねという、こちらの先読みを裏切ることなく、ご都合主義で展開していく。
ありがちな設定を、あくまでコメディなんだからと、開き直って、誰ものが大真面目に演じて行く。
ジョン・ランディスは「ケンタッキー・フライド・ムービー」(1975)や「ブルース・ブラザース」(1980)を撮った御仁。
観客を選ぶというか、日本人的には「乗る」「乗れない」がハッキリ分れる作品も多い。
しかも、主演の三人も日本では、アクが強いので、認知度と人気は少ないメンツ。
やはりアメリカ人なら『ツボ』である設定と展開でも、日本人からすると一般受けはしないだろうとも感じる作品。
それでも本作は、割と解りやすいとも思うが、絶賛に値するまでは行かないよな。個人的には好きだけど。