今日で、東日本大震災から丸6年。そして、昨日は第二次大戦下の東京大空襲から丸72年だった。
この一週間、テレビでも震災関連の報道特集が組まれ、様々な実情が放送されている。
だが、地域が狭いからか、もしくは古過ぎる歴史だからか、東京大空襲に関しては、殆ど放送されなかった。
東京大空襲のことは、祖父や父、更に色々な人から幼少時代に散々聞かされた。子供心に恐怖だったが、東日本大震災は自分も体験した出来事。
当日は金曜日だった。大学時代の友人と夕方から新橋で会う予定で自室に居たが、約束は連絡もせずに当然のように流れた。
しかし、あの日のことは鮮明に覚えている。
たかが、6年前。それでも6年も経った。
まだ地デジになる前で、重いブラウン管のテレビがラックから飛びだし、画面こそ割れなかったが、ショートして視聴不可能になった。当然、他の物も撹拌されるように飛び散り、足の踏み場もない状況。
ラジオも持っておらずパソコンの情報のみが頼りだったが、動画を見る方法を知らなかったので何度も襲ってくる余震に脅えながら、老母の独居である実家に行ったりもした。
自室に戻り、少しは片付けようとすると何度も余震が襲って来て、大きく揺れると、今度こそビル崩壊かも、と死をも意識した。
それでも、明けた土曜日の朝にはこのメルマガを発行した。当然、その時扱った映画も覚えている。
だが、その時に既に亡くなった人間もあれほど大勢おられ、情報が希薄だったとはいえ、知らないということは恐ろしいとも思っている。
昨日あたりから東京は暖かく、春を思わせる陽気。しかし、まだ6年。
そうはいっても当時の節電や節約など、どこ吹く風とも感じることも多くなった気もする。だから、72年前の空襲など、知りもしない年代が多勢で、当時の東京で生きる死ぬを潜り抜けてきた人たちの思いなど、一体、どれほどの東京人が思い馳せるのだろうか。
前に進むことは重要だ。だが、その「前」が、人によって違うのが残念でもある。