最近ハマっているTV番組がある。ローカル局であるテレビ東京で放映されている深夜番組「バイプレイヤーズ」。
大杉漣、松重豊など、あちらこちらで顔を見る脇役専門の癖のある男優ばかり6名が、中国のチャン・イーモウ監督が「七人の侍」をリメイクするので集められクランクインまで共同生活をするという内容。
でも、侍が一人足りないと思ったら、第一話で役所広司がゲスト出演してきて、主役だが後々合流という設定。ところが、そこからしてコメディ進行で何やら珍妙な会話となって、次の放送に興味が湧いた。
タイトル・バックはタランティーノ監督の「レザボア・ドッグス」(1991)を完全にパロッたもの。確かにタランティーノ作品も脇役専門のクセのある役者ばかりが出演していた。
流石だテレビ東京。日本の脇役系ヴェテラン俳優を揃え、コメディ的進行をさせる。その手で来たかと、ニヤニヤしつつ見ている。
昔に比べて、大部屋俳優というか、脇役専門の上手い役者が激減しているがその中でも、ある程度は見ていられる脇役ばかりの共演。
しかも、全員が「本人役」。まさか役者本人が、本当にそのままの「地」なのだと誤解はしないだろうが、それでも、「らしさ」がシンクロして面白い。
当初こそ暗中模索だったが、途中から弾け、とぼけたユルさが妙味の番組になった。更に、別な脇役専門の俳優も本人役で登場して、毎回ニヤニヤの連続。
もう、残り数回の放送だが、益々ボルテージが上り、出演陣も嬉々として演じているのが画面から伝わる。きっと、業界内では、これに出たいと願う脇役役者も多いに違いない。
そこまでは良いのだが、番組最後にDVDボックス発売の宣伝が出た。当然、裏話やメイキングが沢山収録。本放映でも収録後の6名が、実体験や俳優仲間の楽屋話をするのがラストに流れ、それが抜群に面白い。それを拡大収録していると。
ところが、というか、当然というか高額なのである。
まったく、どうしてこれほど高いのか。売れないからだろうが、それでも、このメイキングやオフショットは面白そうだ。折角、毎週録画して保存しているのに。でも、それでこそのテレビ東京なのか。
ええい、今度こそ潔く諦めるぞ。