トホホなことが起きた。先立ての晩、地元の立飲みワイン屋で知り合いに遭遇し、いい気になって痛飲。
しかも立ち疲れていたし、混雑して来たので、小さな折り畳み式の椅子に腰掛けた。
これが大失敗。坐ってはいるものの、和式便所の態で、思いの外、負担が掛かっていたようだ。
半時ほど経って、さて帰ろうかと立ち上がった。意識していなかったが、路面は平坦でなく、側溝に向かい排水用にカーブしている。しかも、側溝に背を向けて坐っていたから厄介だった。立ち上がった時に、後ろに重心が移動した。
瞬間、もう若くないを実感。そのまま派手に転倒し、手を出したら別な椅子が不意に脇腹を襲ってきた。酔っているのに痛いと感じた。
こういう時は見栄が優先する。周囲の心配を余所に、平然と帰宅。翌朝は酒が残っていたものの、やはり痛い。
こうなれば仕方ない。苦手だが、地元の整形外科に念の為、出向いた。結果、右肋骨を骨折。
医者は「待つのみ」という診断。何なら、鎮痛剤と冷湿布でも出しますか、だと。痛みは二、三週間で鎮静化するとも言われた。肋骨骨折程度では、そんなものか。
まあ、立ち上がる時や、咳やくしゃみの時は痛むが、入院手術とは相成らないだけマシだわな。
実は、骨折は二度目である。一度目は、もう8年程度前になるが、一歩間違うと右肩に人口骨頭を入れるという厳しいものだった。それに比べれば、である。
仕方ない、厄払いにでも行くか。でも、それだって金がかかる。それに賽銭程度じゃ、効き目も薄いかもしれぬ。それとも、この程度で済んだのだからと多めに祈祷料を払いに行くとか。
まあ、半月程度の痛みだろう。重い荷物を運ぶ商売もしてないし、走り回る仕事でもない。そういう意味では幸運だろう。
さて、気を付けながら呑みに行くか。今度は坐りそうになったら、止めてねと付け加えて。