気に入っていた洋食屋が二軒立て続けに閉店し消沈中。
そうとなると無性に恋しい。で、自室から1キロ強の北側で閉店した店近くに、何かあったような気がしたので、暑い最中探索し、一軒見つけた。洋食屋というよりは食堂で、近隣の職工や工事関係者ばかり。
こちらは取り敢えずビールの大瓶があれば、それだけで幸福。何せ、外は灼熱地獄。ポークソテーが食べたかったので肴に目玉焼きを頼み、ソテーは定食にしてもらった。
品数は豊富だが、味はそれなり。通いたいほどではないが、何かのために取っておいても良い店に分類だな。
先週は盆休みでもあり、実家のタバコ屋は開店休業状態が続いた。先の店で火が付いたのか、いざという時のために午前中から開いている店を数軒確保しておきたいと考えた。
ところが、近隣にはそれらしい店はほとんどない。というよりは、自分の面が割れているから、午前中から赤ら顔で歩けば嫌味を言われる。
なので、少し離れた場所が良いのである。で、山手線で一番人気が低い「鶯谷」を思い出した。
ならばとネットサーフィン。数軒がヒットした。一軒は昔からあり、店の前は通ったが、入りはしなかった店だ。それに中華料理店ながら、居酒屋らしい店もチェック。
お盆中でヒマだし、途中で閉めても良いからと母に店番を頼み、そそくさと午前中から鶯谷探索の旅へ。
その日は、ネットで見た中華屋。「町中華」というよりは居酒屋で料金も総じて安い。中国人男女二人がやっていて「豚足焼き」やら点心系など、メニューは豊富だった。
既に地元の御隠居らしい老人二人と、化粧っ気のない不思議なオーラの中年女性がカウンターで独り飲み中。
定食はなく、全料理に「ランチごはんセット」が250円との張り紙。成程、定番中華メニューに付けるシステムか。
しかし、ランチ前の時間で泥酔するまで飲めないし、一皿の量も解らない。それでも、珍しそうなメニューだけ頼んでみた。
味はそこそこだった。別な店へのハシゴを考えたが、暑過ぎるし、満腹になったので退散を決めた。
帰りはバスと決めていたが、場所柄を思い出した。近くはラブホテル街であり、昼間一人で歩いているのは、スケベそうな顔したオジサンたちか、派遣型ヘルス嬢らしい女性ばかり。
この暑いのにご苦労なこったと思ったが、近くのバス停で待つ人々からすると、赤ら顔の自分だって、やはり物欲しそうなオヤジと見えるのだろうかと消沈した。
成程、人気薄のJR駅前だなと妙に納得。でも、だからか安くて朝から開いている店も多いのかな。
複雑な心持ながら、きっとまた近々来るよなと思ってバスに乗った、平日の正午ちょい過ぎ。
自室に戻り、当然のうたた寝。大好きだな、この手の退廃的な人生は。