余談雑談 2018年12月8日

49年振りに出来る山手線新駅の駅名が公表された。ご存じの方も多いだろうが、「高輪ゲートウェイ」だそうだ。

随分と奇抜な名前だな、が第一印象。そもそも駅名募集の投票をしたのは良いが、順位は130位。

一応、周知を兼ね盛り上げるが、結果ありき。お偉いさんと取巻きのエリート意識に溢れた忖度大好き集団の専任事項だったんだろう。

まあ、国民も国民か。自分のネーミング・チョイスが現実化すると思って投票したならいざ知らず、結果が出て文句を言う。斯く言う自分も、その口だが。

でも、何故にカタカナが好きなのかと思う。東京メトロ日比谷線に出来る新駅名も発表され「虎ノ門ヒルズ」。

私鉄だって「伊勢崎線」から「スカイツリーライン」になり、伴って駅名も「業平橋」から「とうきょうスカイツリー」だ。その私鉄は別な路線も変更し、「アーバンパークライン」。

京浜急行だって幾つもの駅名変更を募集してるし、結果、どんな名前が付くのだろうか。やはりカタカナ偏重なのか。

池波正太郎も書いていたが、昔は小学校しか出ずに丁稚奉公で東京へ来た少年たちは、漢字が読めぬが、町名で字と場所を覚えたと。成程、生きるための知恵か。

それが昭和43年の郵便番号導入により、東京の昔の町名は消えた。反発し、旧町名が残っているのは『日本橋』『神田』『牛込』と幾つもない。

「小伝馬町」やら「蠣殻町」、「箪笥町」に「細工町」など、江戸の残り香が漂うじゃないか。もう70年以上も経つのに、未だ敗戦国の意識を引き摺ってるか。

とはいえ、そのうち「高ゲー」てな愛称で定着するのだろうか。でもな、国鉄民営化当時は、「E電」てな愛称を披露したが、今や誰も知るまい。

それでも、開業する新駅に程近い「東京タワー」だって、当時は名称募集をした。しかも、1位は「昭和塔」で、2位「日本塔」、3位「平和塔」だったのに、審査委員長だった弁士上がりの徳川無声が、13位だった「東京タワー」を推奨した。

今となっては、その選択肢に敬意を表するが、それは決定者の顔が見えるからかもしれない。今回は、最終決定者は誰なのか。自信を持って、命名決定者は出てきてほしいものだ。

それにしても、一生に一回は新駅に降り立つのかな。まあ、興味ないけど。

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