余談雑談 2019年2月23日

先立ての夜のこと。深夜とまでは行かないが、既に眠りに就いていた時、突然、携帯に着信が。

一体誰かと思いながら番号を見ると、登録していない相手。寝ぼけながら、もしかしたら昔知っていた女性で、こちらを忘れられなくてという告白か、と。

出てみると10年も前に関わった写真と文で構成される「ムック本」シリーズで、一年ほど仕事したライターだった。

少し興奮気味で、景気はどうかと尋いてきた。何とか生きてると答えると、当時、そのムック本用に、フリー編集者全員で取材用に、名刺を作りましたよね、と。

自分は版権許諾専門で、確かにそれを使用していたなと思い出した。その自分用の名刺に、自宅と携帯番号の書き込みがあり、電話をしてみた、とのこと。

おっと、仕事の協力依頼かと思ったが違った。相手は実にミステリアスなことが、と続けてきた。

この携帯にかける前に、自宅番号に電話したら、相手が出て、何と、名前を確認すると、自分と同姓同名で、ライターをしていると返答したと。

一瞬で目が覚めた。ところが話していくうちに別人と判明し、後で調べたら字が違うが同姓同名のライターが存在していたんですと。まあ、そういうこともあるのかとも思ったが、更に続けてきた。

でも、その名刺に書き込んである文字は自分の字ではないと、更にミステリアスなことを仰る。

まさか、こちらが書き込むわけもなく、では、誰の文字かと。自宅電話は別人で同姓同名、で、携帯番号は自分のもの。電話番号双方の筆跡は、同じ人間なのかと疑った。

確かに当時、ご一緒したムック本は「日本の妖怪」系だ。それが何かに憑りつかれていたのだろうか。謎が解けぬまま、お互いの近況など、暫く会話して電話を切った。

既に日付が変わっており、全くフリーランスの人間は、相手の時間帯などお構いなしだなと苦笑いしつつ、再度、着信の確認をすると、やはり携帯番号表示であり、登録済個人名ではない。

でも、連絡こそ取ってないが、その相手は登録済のはず。きっと携帯を変えたんだなと思い込むことにした。

しかし、一体何故そんなことに、と不思議に思いながら、再度床に就いたが、寝つけなかった。

未だに真相は解らぬまま。せめて夏に連絡して欲しかったな。少しは春めいてきているとはいえ、まだまだ寒い夜明けに考える内容じゃないよな。

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