余談雑談 2019年3月9日

この前、高校時代の仲間たちと地元で宴会を催した。

自分は映画館へ通い過ぎて留年し、元々の同期は高3の時。付属校であり、大体が大学推薦も決まっていたリタイア組。

そこで当時から大好きで吹替え放映をカセットテープで録音していた、未成年者の殺人容疑の有罪無罪を討論で決める息詰まる秀作「十二人の怒れる男」を文化祭で上演しようと仲間を募った。

その仲間たちで、30年程前から年二回集まっているが、暫く都合が悪くて不参加だったら、欠席裁判で幹事任命となった。

もしかして、文化祭時の厳しいリハーサル強要に対する数十年越しの『いじめ』だろうかと。

まあ、自分を除いて考えると元裁判官を筆頭に、中学副校長、区役所の課長など真面目な奴が圧倒的だが、そいつらが幹事のときは店を知らず、ネット検索で決め、間違っても自分の口には合わないチョイスの連続だった。

なので、少しは店を知っている自分にしたのかな、と。仕方ないので、場所は地元で鍋がメインのコース料理店をチョイスした。

皆に都合良い日程を複数の中から可否を問うのが毎回の基本。コース料理も種類があるし、酒を飲まぬ奴もいるから、飲み放題は付けないとかを相談。

未だにPCが苦手なので、それが結構面倒な作業ではあるが、一度決まるとドタキャンをする奴がいないのが幸い。

当然、会計は総額を割勘するが、酒を飲まぬ奴が店決定後ホームページなどを検索し、余計な追加などのリクエストの可否を尋いてくるのも毎回の通例。

今回も鍋が基本コースだが、更に二人前ぐらい、別な「すっぽん鍋」追加は如何とか尋いてきた。

面白かったのは、即座に全員から不可の一斉メールが来たこと。確かに酒を飲まないからと言ってこの歳でそんなに喰えるのかよ。

で、時間通りに参集し、宴会。宴もたけなわで次回の幹事と料理の傾向を決める。その時に、ワイワイ話ながら、自分に矛先が向いた。

「LINE」なら一斉送信がラクだろうと。仲間の中でスマホ使用してないのは自分だけだった。口を揃えて、便利だから買い変えろよ、と。

負けずに自分は、良い歳をして時代がそうだからと言い、まだ、更なる便利さを求めるのかと反論。

そこで、ふと気付いた。参加者10人の内、1対9人で、それこそ高校で演じた演目「十二人の怒れる男」と同じじゃないかよ。

でも、雰囲気はこちらが説得される悪役側だ。それでも皆に屈しないと決めるあたりは、本当に偏屈で頑固な人間だと再確認した次第。映画と違い、全員一致でなくたって問題ないし。

だってPCメールで良いじゃん。昔は往復はがきだったろ。これ以上、便利さに流れると痴呆症が早まるぞ、諸君。

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