余談雑談 2019年6月1日

久々に驚いた。先立ての日曜日の昼前。自販機の補充後、さて、ラーメンとビールでもと思い、今や映画館が一軒もない、旧興行街を歩いた。

そこは激安の殿堂やら、全国の物産館、更に場外馬券場もあり、人出はかなりある。

そこにストリップ劇場があり、開場を待つ客が並んでいた。日曜の昼前に、こんなところにも行列かと思い、視線を送ったら、何と、その行列に女性がいた。しかも若い二人連れと単独女性の二組。

流石に驚いた。時代の流れで、小汚い立ち飲み酒場や、定食屋にも女性客はいる。別に差別するつもりはないが、日曜の真っ昼間に人が大勢通る場所で平然と並んでいる姿はこちらが恥ずかしくなった。

確かに昔の温泉街にあったいかにも怪しい小さな劇場とはイメージも違うし、今ではいかがわしい内容ではなく、ある種のアートとして受け入れられているとも聞く。

しかし、個人的イメージだと昼前から行列して見に行くという考えはない。

圧倒的にオタク系とかオジサンが多いが、劇場内で、誤解した男衆に危険な目に遭わないかと心配にもなった。まあ、そんなことが起きれば、即逮捕だし、眼前に交番もある。

その交番は、在住する区域内で一、二を争う『怖い』交番だった。40年以上も前だが、その交番の前で暴言を吐いている酔っ払いの浮浪者を見かけたことがある。

近くには『山谷』というドヤ街、つまりは日雇労務者の巣窟がある。そこの住人だろう。交番内には5、6名の警官がいて、ヒマそうにしていた。

最初こそ無視していたが、警官はニヤニヤし出して全員が出てきて浮浪者を取り囲んだ。中には警棒を抜いて、リズムでも取るように片方の手の平にポンポンとしながら、それで、とか言いだした。

当然、遠まわしに立ち止まって成り行きを見届けたくなった。警官は全員がニヤニヤしている。

やがて、酔っ払いは小声になり、ブツブツ言いながら退散していった。警官に殴りかかるような猛者ではなかったわけだ。当時、学生運動もあり、それなりの映像を見ていたから飛びかかるかと思ったのに。

それでも、若かった自分には、噂にたがわぬ「怖い交番」だなと。今や、山谷も静かになり、今じゃ如何にも的労務者もいない。

やはり、時代の流れか。確かに、あれは「昭和」だったもんな。その交番には他にも逸話がある。まあ、それはそのうちに。

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