東京は残暑のぶり返し中だが、少しだけ季節が進んだ気がする。「水ぬるむ春」というが、イメージ的には「水冷やむ秋」。
まあ、そんな言葉はないが、徐々に猛暑から開放されつつある東京。そういう時に限って、が。
風呂のガス釜に異常が起きた。素直に着火しなくなったのである。以前にもあって焦ったが、きっと釜本体の電池切れだと思い、ストックしてある電池と交換した。
それで事なきを得た。ところが、二日後には着火せず。おい、何が起きたんだよ。
まあ、通年シャワー派なので暑い時期は水シャワーでも良い。だが、これからの時期は困る。
となると修理を呼ぶか。簡単に治ることを祈念するが、人間不信としては、こちらが知らぬことを良いことに釜ごと全交換と言って来るに違いない。古い機種だし、今の職人では対応しかねるとか言って。
おい、待てよ。もうすぐ消費増税じゃないか。これも神か、ご先祖様の思し召しか。しかも、もうすぐ沖縄だぞ。
きっと思し召しではなく、神様の悪戯に違いない。何度もガス釜着火にトライ。それでも、うんともすんとも言わない。
何たって、好きなこと以外に一円も払いたくない性分。修理を呼ぶ前に再考。何もなくても出張費はかかるし。
ビルの貯水槽から供給なので夕方頃は、まだ出る水は温い。なので更に二日過ごした。
考えた結果が、念のために新しい乾電池を買い、セットし直そうと。
するとどうだ。着火するじゃないか。よくよく考えると、最初に差し替えた電池は、台所のガス湯沸器を買い替えたとき、まだ使えるし、もったいないと残したものだった。
それだって3年以上も前だ。中のバッテリー液が溶けて流れて、ハイそれまでよ、だったのか。
ああ、良かった。沖縄行を直前に余計な金の心配が消えた。
でも待てよ、もしかして機械本体の最後の『ひと踏ん張り』てなことはないだろうな。