ミニミニ大作戦 – THE ITALIAN JOB(1969年)

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スタッフ
監督:ピーター・コリンソン
製作:マイケル・ディーリー
脚本:トロイ・ケネディ・マーティン
撮影:チック・ウォーターソン
音楽:クィンシー・ジョーンズ

キャスト
クローカー / マイケル・ケイン
ブリッジャー / ノエル・カワード
ピーチ教授 / ベニー・ヒル
アルタバーニ / ラフ・バローネ
フレディー / トニー・ベックリー
ベッカーマン / ロッサノ・ブラッツィ
ローラ / マギー・ブライ
ピーチ婦人 / イレーネ・ハンドル
バーキンショウ / フレッド・エムニー

日本公開: 1970年
製作国: イギリス オークハースト・プロ作品
配給: パラマウント


あらすじとコメント

イギリス製犯罪コメディ。しかも刑務所内で楽しく過ごすギャングが絡み、奇想天外なカー・アクションも楽しめる娯楽作。

イギリス、ロンドン2年の刑期を終えて出所したクローカー(マイケル・ケイン)。早速次の仕事に取り掛かろうと思っていたが、イタリア在住の仲間ベッカーマン(ロッサノ・ブラッツィ)は、マフィアのアルタバーニ(ラフ・バローネ)に殺されていた。

それでも遺志を継いで計画を続行させようと決める。何故ならイタリアのトリノで金塊400万ドル相当を強奪するビッグ・プランだったからだ。

だが、計画の一部は未完成で、それには収監中の大ボスブリッジャー(ノエル・カワード)の協力が必要だった・・・

車好きには堪らないアクション・コメディの佳作。

どこか飄々とした犯罪者の主人公。強奪計画続行には協力者が必要。その一人は収監中で、大の愛国者のボス。

国内だとGDPに影響がでるので大反対だが、場所はイタリアのトリノで、強奪対象は最大の自動車メーカーのフィアット社。しかも、中国政府による国内工場建設のための金塊なので、イギリス経済に打撃はないと判断。

まったく、真面目なのか不真面目なのか。否や、愛国犯罪者だから当然か。

計画は渋滞のメッカのトリノでコンピューターによる交通監視システムを麻痺させ、混乱に乗じて強奪するというものに決定。

その時期はイギリス対イタリアのサッカー試合があるので、イギリス応援団に変装しスイスへ持ち逃げ。

となればコンピューターに精通した専門家が必要。ところが、その対象者は完全なるオタク系にして「デブ専」の教授。何とも珍妙だが、妙にくすぐる設定である。

映画自体は冒頭、主人公の仲間が殺される場面でスタート。そこで派手に破壊されるのはフェラーリ。

主人公の愛車は、007でお馴染みアストン・マーティン。強奪対象はフィアット社。そして強奪計画に八面六臂の活躍をするのがイギリスの名車ミニ・クーパー。

車好きはニヤニヤするだろう。しかも、強奪時から逃走にミニ・クーパーが小さいゆえのメリットを最大限に活用したカー・アクションが繰り広げられ、何とも面白い。

小さいゆえの軽妙さとスピード感、アクロバティックなカー・スタントが続き、まさしくイタリアは間抜けで、「英国万歳」な進行。

確かに、当時、重厚さで力付くのカー・アクションではなく、これほど軽妙さとスピード感で押しまくる作品はなかった気がする。

ただし、オチは評価が別れようか。どうにも中途半端と感じる観客もいるだろうし、いやいや本作のラストはこれで良いと頷くか。

クインシー・ジョーンズの軽快な音楽もノリノリだし、主役のマイケル・ケインも彼らしく飄々としていて、いかにものケイン。

イギリス映画演劇界の重鎮ノエル・カワードも流石だし、イタリア側のロッサノ・ブラッツィやラフ・バローネもいかにもイタリアの色男として遜色がない。

そういった様々な才能がまとまり、個人的には好きなアクション・コメディ。

余談雑談 2019年12月21日
着々と再開発が進む『渋谷』。そんな中、東京メトロ銀座線の渋谷駅が1月3日リニューアル開業だとか。 最終工事のため年末年始の数日間は、渋谷駅の手前で折り返し運転と相成る。 では、渋谷までは行けないのか。当然、そんなことはないのだが、その迂回シ