四時の悪魔 – THE DEVIL AT 4 O’CLOCK(1961年)

メルマガ会員限定

画像を表示するにはメルマガでお知らせしたパスワードを入力してください。

スタッフ
監督:マーヴィン・ルロイ
製作:マーヴィン・ルロイ
脚本:リーアム・オブライエン
撮影:ジョセフ・ビロック
音楽:ジョージ・ダニング

キャスト
ドゥーナン / スペンサー・トレイシー
ハリー / フランク・シナトラ
ジャック / ジャン・ピエール・オーモン
ペルルー神父 / カーウィン・マシューズ
カミーユ / バーバラ・ルナ
知事 / アレキサンダー・スコービィ
ガストン / マルセル・ダリオ
ウェクスラー医師 / マーティン・ブランド
マルグリット婦長 / ミシェル・モントゥー

日本公開: 1962年
製作国: アメリカ M・ルロイ・プロ作品
配給: コロンビア


あらすじとコメント

名優中の名優スペンサー・トレイシー主演作で続ける。今回は、熱血派神父というお似合いの役柄。共演は何とフランク・シナトラで異色の組み合わせによる超大作。

南太平洋 タヒチ近く水上飛行機がタルーア島に到着した。島に長く赴任していたが、左遷転任させられることになったドゥーナン神父(スペンサー・トレーシー)の代わりの新任牧師を乗せてきたのだ。

その機には護送中のハリー(フランク・シナトラ)の他に二人の囚人も同乗していた。ドゥーナンの転地は翌日であり、彼は最後まで病院修繕のためにハリーたちを使おうと、山奥まで連れだした。

その病院というのがハンセン病の子供たちの施設で・・・

火山島の噴火をメインに描くパニック大作的人間ドラマ。

タヒチに近く、観光地化しようとする島民からすればハンセン病施設など邪魔なだけ。

それが嵩じて総スカンを喰らい、島から追いだされる神父。自身も数年前から酒に溺れ、己の信仰心にも疑念を持っている。

まるで「ポセイドン・アドベンチャー」(1972)の主人公のような設定である。

そこに囚人三人が絡み、突如、噴火を始める火山。島民は避難を始めるが、主人公は施設で子供たちが救助を待っていると信じる。

火口に近いが、生存を確認した神父は、当然、一人では無理なので減刑をエサに囚人の同行を起案。囚人シナトラも施設に勤める盲目の美女に一目惚れしており、複雑な心情も巻き起こっている。

結果、脱出期限までの綱渡り的三日間を描く作品である。

ただ、それなりの登場人物に、個性を持たせるグランドホテル形式ゆえに2時間を超える上映時間に長さを感じた。

第一の噴火まで1時間もたっぷりと人間ドラマを描く。噴火後も、小康状態になり、更に人間ドラマが加味される。

良く言えば鷹揚でそれなりなのだが、もう少しシャープな繋ぎと展開にならなかったのかと残念にも思った。

それでもパニック・シーンはリアルなセットの崩壊や、噴火場面など、流石のハリウッド映画とも感じさせ、迫力がある。

名優スペンサー・トレーシーに触発されたのか、些か二枚目さが鼻に付くが、シナトラもそれなりの名演を見せる。

風光明媚な南の島で火山の噴火。佳作の類ではないが、それなりに随所に目配りが効いた見られるパニック巨編。

余談雑談 2020年12月12日
笛吹けど踊らずな人間が増加中。地元の観光地は鎖国中に付き、外人客は相変わらず減少中だが、矢鱈と人が増えているのは事実。 レンタル着物でめかし込んでいても、マスクは着用とそれなりの意識はあるようだ。 きっと、恐怖の扇動報道に飽き、自分たちの価