沖縄旅の続き。約3年振りに降り立った那覇。週間予報は全部が晴天で雨男は完全回避の模様。とはいっても離島に行けずオール・フリーで、この好天気はどうすれば良いのか。
初日の晩は行きつけの沖縄料理屋と友人に紹介されたクラフトがメインのビール屋。地図で探すと5分とかからない距離。素晴らしいハシゴ酒の距離だ。
翌日は用もないのにいつも通り早朝に目覚める。まったくノープランのくせに。先ずは以前に来た時に24時間営業から8時に開店時間が変更になった食堂に。
あれ、開いてないぞ。閉店した雰囲気ではないが、じゃ、何時。確認は夕方以降か。出鼻を挫かれて消沈しホテルへ戻る。やはり晴天の午前中。
朝食兼ランチは別な定食屋に決めたら、ひねくれ者が鎌首をもたげた。宿から10分弱の距離に乗船予定だった離島便が出る「泊港」がある。ならば、キャンセルしたフェリーを見送りに行くかと。
映画の登場人物になった気分を楽しもうと思ったが、結果何度も乗船したフェリーに乗らず、しかも閑散としたターミナルで見送る行為は妙に自分の人生そのものにも乗り遅れた気がしてきたから不思議。
その夜は久しく食してない「おでん屋」。沖縄おでんは『てびち』と呼ばれる豚足にレタス、関東とは違う練り物が入っている。ネットで探すとホテル近くで看板を見た店が紹介されていた。
結果は残念ながらまったく自分の口には合わなかった。現地人ではなく余所者がイメージでテキトーに営業していた。即座に退散だ。
ついでに初体験とばかりに「栄町市場」という昼は閑散としたアーケード街だが夜は一変して屋台的飲み屋街になる場所に挑戦。だが、足を踏み入れた瞬間に苦手な空気感。どこか新宿ゴールデン街とか横浜野毛のイメージに通じた。
先程のおでん屋じゃないが新規参入者、もしくは現地の若者が都会的センスを吸収し上手く先端と古風の融合を狙い観光客相手にビジネスてなイメージ。
客には地元のオジサンもいるが、東京でいうと赤羽とか立石の老舗飲み屋に絶対に存在する苦手なオーラを発する誰彼構わず矢鱈と話しかけてきそうな面々。単に自分の了見が狭いだけだが入り込みたい世界ではなかった。
何だかなと、結局どこにも立ち寄らず二日続けて昨日と同じ店をハシゴ。やはり歳を重ねて更に人間の幅が縮小だ。
そこに向かう途中、新たな建物やオシャレな店の外装からネーミングまで沖縄らしくないのが増加してるなと笑ってしまった。自分の地元と同じことが起きている。
それにしても3年で随分とアウエーになったものだ。しかも大好きな食堂はコロナ禍で営業開始時間が10時に変更になっていた。一番最初は24時間営業、3年前は朝8時。働くオバチャンたちも加齢だし相当打撃を受けているのであろう。
それでも嬉しい新たな発見もあった。全て飲食店なのが笑えるが。上とは違う昔ながらの「おでん屋」。古臭いカウンターと小上がりだけの店でメニューは潔くおでんと酒のみ。
そして「肉汁」をだす沖縄そば屋。出汁を取ったあばら骨が器から溢れてる代物で、食らいつくスタイル。ただし、夜9時開店だ。こちらの生活リズムには合わない時間帯。まあ、東京でもお気に入りの女性のいるバーは似たような時間に開店。要はうまく行かないってことかよ。
それにしてもどんどん本土的都市化していると思ったし、新規開店したり仕事を開拓したりと様々な夢を叶えようと移住者が増加してるなと感じた今回の訪問。
次も更にアウエー感が増幅するんだろうな。でも、今年中にもう一回は行きたいね。だって、やっぱり好きだもん。