余談雑談 2023年11月1日

今回の都々逸。

「恋というのは縁から始め 円がなければ続かない」

言い得て妙ですな。「縁」とか「赤い糸」を信じていたとか、素直に恋愛を楽しめたのは幾つの頃までだったか。もしかして20代ぐらいは引き摺っていたか。あくまで希望論とか運命論。もしくは神様の思し召しという、神頼みで己の努力はさて置く。

覚えているのはそれなりの力技込みでの恋愛。それでも、一応それなりの経験してきたら、いい歳になりゃ円熟味を増すはずだが、それを得ずに枯れて行くのは何故にと。

それを棚上げしてみる。妄想の暴走の成れの果てに行き着くのは自分の所為ではなく、相手に見る目がないとか、金にしか尻尾を振らない嫌な奴と逃げるのがオチ。つまり、それでもモテたきゃ金払えでしょ。

せこく金も使わず、性格の良さとか優しさと口先だけでモテようなんて、おこがましいにもほどがあると思い知らされてきたよな。それが現状だろう。それでも何とか好かれたいと思うのも人の欲。

若くてもモテなきゃ思い込みに乗じてストーカーにもなるか。それよりは「推し活」で大金をつぎ込む方がマシで、それで自分の人気度とかモテ度を測るアイドルもいるだろうし。水商売もノルマとやらがあり、お色気商法だってある。それを純愛と履き違える。

結局、自己愛で身勝手変換。円ではなく縁だけで何とかしてと。とはいっても、単純な下心を見透かされて手のひらでコロコロされる。それが妙に心地良いと思う人もいるから、これはウィンウィンの関係か。それでも、やはり円は必要だ。

それを知りつつ余裕をもって楽しむのが大人だと昭和時代の諸先輩から教わった。男性の上から目線で甲斐性とも言ってたっけ。殆ど皆さん鬼籍に入られたが、今だったら絶望しているのだろうか。

確かに今でもその文化風習は残っているか。だがもっとスマートにとか、割り切って合理的にとかいう同志を見つけだすアプリもあるとかで、やはりスマホを持たぬ自分は蚊帳の外。まさか文通でとかあり得まい。それでもアグレッシヴにとか前向きでとか言うのか。

結局、こちとら円がないのを棚に上げ、キミら如きに金など使わんと言ってみたいが、それには現実に相対しないと言えないぞ。でもって、「えッ、そうなんですか」と少しはにかみながら上目遣いなどされると心揺らぐからダメなんだよな。

まあ、ランチ時にはビール一本で済ませ、夜は家飲みで過ごせば、よろめくこともないか。でも、円がないからこそ夢や希望を語り、相手の善意にすがるという欲望も売れない役者やダメダメ・ミュージシャンとかの見てくれの良い野郎だけで、しかも若いうちてか。

否や、今じゃホストもその系統か。どの道、男女関係なく自立する時代で文句を言える筋合いじゃないが。まして、ストレスを溜めないことを最優先として、真っ当な仕事もせず文句ばかりの自分。それじゃ誰一人別嬪さんが言い寄ってくることなんぞ、一生有り得ないよな。

まったく自分の欲望はエンドレスだな。大人にもなれず、卒業も出来ず。間違っても権力や金を持たせちゃいけないタイプだな。でもよ、それが判っているだけ『お偉いさん』よりマシかもしれぬ。

「炎」はあっても「艶」はナシだし、どうせ「縁」も「円」も転がっちゃいないだろ。本当は落ちてるのかもしれないが、見る目がないとかの突っ込みはナシで。

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