クリスマスか。
この手のイベントは昔から苦手だし、自宅で鳥の丸焼きとクリスマス・ショートケーキなんぞが食べたいと思ったのは小学生ぐらいまで。それ以降は、せめて頑張ってみて「焼鳥」とか「イチゴ」だよなと言うのも、実は興味があるくせにと未練たらしそうで嫌。
なので、結局は日常を変えない。ということで変化も苦手なままの年末突入。テキトーな大掃除の他には代り映えしないが、TV放送は徐々に年末モードになってきた。
昔は一週間分のTV番組表が載った紙媒体の雑誌を買い、何か興味深い映画放送がないかと胸を躍らせた。年末はニ週間分掲載になるが締切りの関係もあり、年明け数日後は先過ぎて『番組未定』でほぼ白紙。こちらは映画のみを知りたかったから、問題はなかったが。
続いて録画したい映画の本数を確定させ、1時間半か2時間の放映をチェックし『ビデオテープ』の購入検討。秋葉原か新宿あたりの大手量販店まで出向いて10本単位で購入した。それも自分の中では年末恒例の風物詩。
それでも、撮りたい映画なりドラマの放送時間が重なると問題発生である。どちらかしか録画できないから。後に再放送しそうな方を止めるが、そこはまたギャンブル運がない自分が勝って何度泣いたか。それがDVDが主流になり、当時の吹替版が収録されたりして、その時にミスった自分を思い出し、逡巡する。結局、上手い商法に翻弄される。
これだけを考えても今は便利だ。BDプレーヤーがあれば一週間先の番組表が表示され、時間帯が重なっても数番組は録画可能。しかもテープと違って場所を取らないし録画後に編集だってできるので本編のみに変更も可能。学生時代に8ミリ映画製作をしてきたので、編集作業など嫌いではないので妙に楽しかったりするし。
思い起こせばTVでの映画放送は吹替えカット版が主流であり、オリジナル音声字幕版は少数だった。録画予約の深夜放映の映画など「白黒」も多く、深夜枠特有のCMもあり、逆に残しておけば良かったと思うことも。何せ、ラブホテルや中古レコード買取りやら、金髪美女のジュエリー宣伝など。そのままDVDに転録したのを再見して、ここで書いたりした作品もあるので、原稿を読み返すと誤解やら間違っていると再発見することもある。それも、DVDやら衛星放送でノーカット版が再見できるから。
そもそも衛星放送などなく地上波のみ。クリスマス時期は、毎年どこかの局で「ホワイト・クリスマス」が放送されていたっけ。今じゃ、「ホーム・アローン」か。これも時代の趨勢というか、それだけこの時期用の映画が増えているってことでもある。
昔が一番と信じて疑わない自分は毎年クリスマスには映画「素晴らしき哉!人生」を再見しラストに泣けるかで感性の再確認をしたっけ。まあ、素直な感受性よりも刷り込みというか、パブロフの犬だなと思い慣例を止めたが。
やっぱり年末に向けは映画を再見し、ここで扱う映画の原稿書きに邁進しますかね。