今回の都々逸。
「いやよいやよと言われてやめる そんなあなたがもっといや」
これを扱うこと自体がコンプライアンスに抵触かな。別な言い方で『いやよいやよも好きのうち』という駆け引きが通用したのはそれこそ昭和までだったのか。
今の時代、少なくともキチンと言葉を発しているから、かなり強い『拒否』の意思表示であって、怖くて言葉も出せなかったとも違うから断罪対象になるし、ヘタすると警察や裁判沙汰にもなろうか。
ま、この都々逸に関しては昔は女性が直接言葉にするのは憚られるから、察して頂戴なという意味で、それを理解した上でやさしくその気にさせてということでしょうか。仕方なかったという言い訳というか詭弁。それで男女の仲が上手く行くのだったら楽しかろうよ。
自分の青春時代は「高度経済成長期」で、それこそ頑張れとか根性が足らぬと言われ、女性一人口説けないで一人前の男と呼べるかと真剣に叱咤激励された時代。中にはそれで実績を積み上げ社会的にもそれなりの地位を確立した男性もいたから、それこそ成功体験談として他人に伝授したくなるのだろうか。
考えればすごい時代。自分など女性に関しては「突撃即ち玉砕」か「ヘタな鉄砲数撃つだけ弾の無駄」と言われたサイドにいた。
でも、諸先輩方よ。当時、そこに明確なる責任が存在したのですか。腹をくくるとか、腹が坐るとか。成功例も失敗例も交えて上から目線で披露してくださいな。
そこまでしたくはないがラクして楽しみたいと思うのも多くいただろうな。出来れば自分もその口である。
大きく儲けなくて良いが少しづつ責任なくお得に過ごしたい。だけど嫌なことは嫌だと言う性分。となればこれは「絶対に嫌」と受け取る自分。それで損したこともあったのだろうかと思うが、それ以上に最悪な警察や裁判沙汰にならなかったと思いたい。
今のご時世だと興味ある人と知り合って一歩駒を進めようと思えば一々相手の合意を取った上で進行すべきなんでしょうね。そのうち、文書化かデータ化してサインでもして初めて後々のトラブル回避となる。
そういえばアメリカなどの契約書類は昔の辞書ほどの厚さがあるとも聞く。でも、そんなことを上積みしてる間に心は移ろわないのかね。これだけスピード化の時代に。
トラブル回避が最優先でタイミングがずれ、「いやよいやよ」は『嫌』の二重活用で強調表現だよに変化するんだろうね。ならば恋愛などしたくないと思う若者が増えるのも当然の摂理か。