このところ妙に鼻に付くことあり。
酷暑が常態化した日本。それでもインバウンド客があちらこちらに押し寄せる。8月のヴァカンス・シーズンも終わったが、逆に今月に入ってから先月よりも増加した印象を受けるのは気の所為だろうか。
それとも同時期的サマー・ヴァケーションを避けて分散型になっているのか。特にヨーロッパなどは最低でも一ヶ月程度の休みが多く、それこそ一斉移動していた印象。ただし、最後の海外渡航は18年も前だし、自分の海外情報のアップデートはその時点で止まっているが。
学生時代には真夏を通して、イタリアの友人宅で居候的滞在をしていたことがある。TVでイタリア国内観光地や隣接する国外への幹線道路が大渋滞だと放送していて日本と同じだと友人と笑い合った記憶が強いから。当時の日本も「お盆の一斉移動」だったし、あちらは一ヶ月かよ、とため息も漏らした。自分だって社会人になれば右へ倣えだしなと。
今考えれば、当時は随分と素直だったとも恐れ入る。今や一年を通してヴァカンス・シーズンの人生だから、幸せといえば至上の幸せだがね。だが金銭状況が、とため息などつこうものなら、場外から何かが飛んでくるかもしれないか。まあ、楽しいことを先にしたから、あきらめがつくとも思えば、先細りでも思い出は出来たと言い訳もできるし。もう、生涯を通して海外渡航はないだろうし。
自分はさておき、今やこれだけの情報社会。お初だろうが、リピートだろうが、訪日前にそれなりの情報収集はしての来日だろうと推察。観光やグルメ、土産物、名物スポット等。その他にも来日前の地元との寒暖差や天気傾向。
日本人でもここ数年の気候変動でへこたれる人多し。しかも聞きなれない言語が飛び交い、どこの国から来たのかと人相を見ても首を傾げることも増えた。それほど来やすく魅力的な国だろうが、自国との寒暖差など甘く見ない方がいいとも言いたくなる。
そこで鼻につくことが増加した次第。何のことはない香水とか男性用コロンの臭気の強さ。これほどの高温多湿の中で動き回るから当然、汗もかく前提でつけているのだろうが、キツイ。
流石に強すぎると一瞬相手を確認してしまう。あくまで個人的な印象だが、俗にいう先進国系でなく、着衣の質や着こなし、持ち物を見てどこかは判らない人。もしくは近隣のどこかの国で似たような顔や体つきながら派手なサングラスや港区女子を自認するようないで立ちの若い女性。
そもそも鼻腔が弱い体質の自分。なので匂いは鈍感なタイプで、年齢的に更に劣化が進行しているはずなのに、である。そこでまたイタリアを思い出した。
以前、イタリアはクーラーなどがない場所が多く、夏は外テーブルで食事を楽しむことも多かった。その時に中年以上の男女から漂うコロン等に憧れたものだ。微妙な付け加減と時間経過を意識し吹きかけ場所の強弱を考えている。流石ファッションと美術の国だと。
まして食事時に相手に不快感を与えず、自分の汗や体臭を誤魔化す。「ほのかに漂う」とか「振り向きたくなる残り香」。成程歴史ある国は違うなと若いながらに感じ入った。
日本人の体臭は欧米系よりも弱いとも言われる。そう思うと、近隣諸国の体臭も似ていないのだろうか。それなのに夜の水商売の美女を真っ昼間に連想させる、ある種の異臭。そんな印象を持ちつつ、自分の加齢臭はどうなのよと反省が最優先だよな。
ならば汗かく前に早々に帰宅し引き籠るのが一番と考える自分なのでした。