東京も梅雨入へのカウントダウンか。
史上最高気温の5月とも予想され、一気に怖気づく自分。つまり梅雨入りと同時に夏季入りだから。
湿気と高気温で皮膚呼吸の困難さを痛感し、イライラが募る。ただでさえ、観光客の多さに閉口は継続中。連日驚くべき観光客数だが、一体誰がどれほど潤っているのかと首を傾げたくなる。
これが後何年続くのだろうと不安しかない。それにしても誰一人観光客に殴りかかるとか、棒を持って追いかけるとかがないのも、ある意味、民度の高さなのだろうか。
ここで生まれ育ち、一度も他所で暮らしたことがない自分は「井の中の蛙」かもしれぬが、地元民が閉口し我慢を強いられるのには納得がいかぬのも事実。
まさか自分のほうが引っ越して逃げるなんてのは無理でも、どこか他所に旅行に頻繁にでるのが、せめてもの退避行動。そこで少し考える。
地元での状況を考え、旅行先では住民には迷惑をかけたくないという気持ちが強くなる。あくまでこちらは金を落としに行ってやってると居丈高に、上から行くべきではないと思ってもいる。あくまで個人の価値観だろうが。
昔から旅行は好きだった。感受性の強かった時期の海外渡航では国によって対応がかなり違うと感じ、成程差別とか排他的態度から、それじゃ戦争も起きるなと感じたこともある。
そう感じた国へは二度と行かなければ良いだけの話。でも、そういった国へ仕事で赴任しなければいけないのは精神を病むかもと感じたりもした。
東日本大震災前に旅券も切れ、一番生活が厳しかった時期でもあり継続発行を断念して以降、海外渡航はない。
その後は若干の経済力の余裕や、逆に体力の劣化を感じてと妙なアンバランスに陥り、旅行は完全に国内へとシフトした。
そこで、震災前後の地方のどこか昭和的ノンビリさと大らかさに、当時既に東京ではいなくなったタイプの方々だなと心底嬉しくなり、それから同じ場所に何度も足を運んだ。
そんな場所が幾つかある。奥日光の秘境的温泉とか、沖縄とか。それでも、かなり変貌はしてきた。
沖縄は超人気観光地になったし、アジアからの大型客船の来航による大混雑、本州等こちらからの移住者によるオシャレな職業や店舗の増加。当然、こちらの価値観とシステムが導入され、物価を押し上げる。
一方で、秘境的温泉地は高齢化と人口流出で限界集落の態を成してくる。安価で心落ち着く、商売よりも人が好きという人が営む旅館、儲けよりも人とのつながりが好きで何とか継続している店。
そのどれもが時代の流れで当たり前となり、逆に衰退や価値観の変貌も当たり前となる。
いつ行っても何らかの新機軸があり楽しく、親子何代にも渡り何十回でも訪問しても楽しいと洗脳される夢のワンダーランド系の増加。東京でないのに東京と謳う場所から、関西にも、今や沖縄にまでだ。
素直で宜しいなと思う。もはや、若干の不便さを故意に残してた方がボケる速度が遅くなるんじゃないかと、勝手に考えている自分は見棄てられる。
否や、来年3月で使用不可能になる折畳み式携帯電話は相手に電話しようとすると、一々、アナウンスで「3月までですぜ」と聞いてからしか先方へ繋げてくれない。親切心からだぞという上から目線であり、サブリミナルとしての強制力の行使だ。
そいうことには反発したくなる自分。そうはいっても、そのうち新機種なりに替えざるを得ないんだろうな。
まあ、潔く世間から離脱し消えてやるぜという奴はいないんだろうかと思う。もし、その手が自分の地元や超有名観光地にいたら、それこそ傍若無人な輩には棒持って追い払ったりするのかな。
密かに応援するけどな。