ローマを占領した鳩 – THE PIGIEON THAT TOOK ROME(1962年)

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スタッフ
監督:メルヴィル・シェイヴルソン
製作:メルヴィル・シェイヴルソン
脚本:メルヴィル・シェイヴルソン
撮影:ダニエル・ファッブ
音楽:アレッサンドロ・チコニーニ

キャスト
マクドゥーガル大尉 / チャールトン・ヘストン
アントネッラ / エルザ・マルチネッリ
アンジェリコ軍曹 / ハリー・ガーディノ
マッシモ / サルヴァトーレ・バッカローニ
ロザルバ / ガブリエッラ・パロッタ
ハリントン大佐 / ブライアン・ドンレヴィ
リヴィオ / マリエット
クラフト / ルドルフ・アンダース
ルイジーナ / デビー・プライス

日本公開: 1963年
製作国: アメリカ レンロック・プロ作品
配給: パラマウント


あらすじとコメント

今回も第二次大戦でイタリアが降伏し、ドイツ軍占領下になったローマを舞台にした作品。アメリカ兵と抵抗運動をするイタリア人一家を描いているが、いかにものアメリカ製戦争コメディ。

イタリア、ローマ

イタリアが降伏しドイツ軍がイタリア全土を統括。そして既にイタリア本土に上陸している連合軍との間で戦闘が繰り広げられていた。

しかし、中々首都ローマまで進軍できない連合軍。そこでアメリカ上層部は後方勤務であるマクドゥーガル大尉(チャールトン・ヘストン)と無電技師アンジェリーコ軍曹(ハリー・ガーディノ)を呼んだ。

命令は二名にローマ市内に市民として入り込み、対独抵抗運動をするマッシモ一家に匿われながら、逐一ドイツ軍の情報を無線連絡するようにと。

二人は無事、マッシモの手引きでローマに潜入する。ところがマッシモ家の長女アントネッラ(エルザ・マルティネッリ)に隠匿を反対されてしまい・・・

ローマの一般家庭に潜入したアメリカ兵らの混乱を描くコメディ。

対独抵抗運動をする一家だから安心と思っていると娘からそこまで加担するとバレたら一家全員が射殺だと反対される。

しかも一般市民として潜入しているからスパイと認知されたら主人公らも射殺対象。

サスペンス的展開を想定するかもしれないが、それでも本作はコメディある。

一応主人公らは真面目に無線連絡を入れるが敵に傍受されていて何度も危機に陥る。

するとアメリカ軍の上層部は無線連絡ではなく「伝書鳩」による連絡に切り替えると命令変更。

第一次大戦かよとツッコミを入れたくなるが、そこからまたふざけた展開となっていく。

潜入先の次女と無線技師が恋仲になり、結婚しようと燃え上がっていくのである。

そんな二人は近付いている復活祭で皆に結婚発表しようと決めるのだが、それにはお祝いの料理が必要となる。

そうです、想像通り伝書鳩を使って料理を仕上げ、無事結婚発表と相成るのです。

しかし事の重大さに気付いた父親が素知らぬ顔でドイツ軍の伝書鳩を盗んできて穴埋めにする始末。

そしてローマの防衛地図を入手した主人公が鳩に付けて飛ばすと、当然ドイツ軍司令部に戻ってしまう。

慌てふためく主人公と裏腹にマズいと思って素知らぬ振りをする父親。

ある意味、いかにも人は良いがマヌケというか単細胞なのがイタリア人とばかりに描くので鼻白むのだが、時代性を考えれば世界中でイタリア人はこのイメージだったのだろう。

確かに歴史上の事実としてローマは大きな被害を被ることなく開放されたので、本作のようなご都合主義満載の大団円を迎えるコメディとして描かれても問題はなかろうとも感じる。

ただ、チャールトン・ヘストンはコメディには不向きとも感じたが。

余談雑談 2025年8月2日
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