スタッフ
監督:フェデリコ・フェリーニ
製作:ルイージ・ジャッコージ
脚本:F・フェリーニ、E・フライアーノ、T・ピネッリ
撮影:オテッロ・マルティネッリ、L・トラザッティ 他
音楽:ニーノ・ロータ
キャスト
ルビーニ / フランコ・インテルレンギ
アルベルト / アルベルト・ソルディ
モレッリ / フランコ・ファブリッツィ
ヴァンヌッチ / レオポルド・トリエステ
リッカルド / リッカルド・フェリーニ
サンドラ / レオノーラ・ルッフォ
オルガ / クラウデ・ファレル
クルティ / カルロ・ロマーノ
ジュリア / リダ・バッローヴァ
日本公開: 1959年
製作国: イタリア ペグ&チテ・フィルム作品
配給: 新外映
あらすじとコメント
フェデリコ・フェリーニ作品で継げる。割と初期のもので仲の良い若者たちの葛藤と閉塞感を描いた群像劇。
イタリア、リミニ
夏の終わりを告げるフェスティヴァルが開催され、街の人間たちは浮かれ気分で楽しんでいた。
その中に幼馴染で悪友仲間6名がいた。二枚目で美女と見るとナンパする最年長のモレッリ(フランコ・ファブリッツィ)、姉が不倫に陥って気が気でないアルベルト(アルベルト・ソルディ)らだ。その中で今年のミス・ナンバーワンに選出されたのが最年少の仲間ルビーニ(フランコ・インテルレンギ)の妹サンドラ(レオノーラ・ルッフォ)で家族は大喜び。
ところが直後、彼女が体調を崩し大騒ぎになってしまう。早々に動きを見せたのがモレッリだ。彼は自宅に帰り、そそくさと荷造りを始めた。
彼は気付いたのだ、彼女の妊娠に・・・
6人の仲間たちそれぞれの人生の葛藤を描くドラマ。
色男を気取り次々と女性を篭絡しようとしていく男が一応の主人公扱い。
仲間の妹を孕まして逃げようとするタイプでもあり、人妻だろうが年上だろうが無節操に口説いていく。
ステレオ・タイプであろうが、いかにものイタリアの浮薄男の態である。
他には姉の不倫で、それを知った母親との間で悩む者、劇作家としてデビューしたい者、妊娠させた妹と結婚はしたものの更に女遊びしようとする先輩に、手助けしろと平然と言われる最年少の若者など。
目の前に美しいアドリア海が拡がりながら、妙な閉塞感も漂う田舎町の等身大の若者たち。そんな彼らのそれぞれの人間模様が描かれる。
描き方としてはいたって真面目な、どちらかというと「ネオ・リアリズモ」的な付かず離れず冷静に、どこか冷たさを伴っての進行。
イタリアにおける家族主義や絶対的家長制度などが散りばめられ、その中で悶々と異性への興味と自己の複雑な葛藤が描かれる。
ある意味、身勝手な思い込みや思い上がりとも受け取れる描かれ方。
ただ、最年少の完全なる「ノーと言えない」タイプの「巻き込まれ型」である青年のスタンスがとても分かりやすく、ラストでの彼の行動がそれまでの閉塞感と身勝手さにくさびを打ち込むので、やっとこちらの気持ちが昇華する。
その時のショットの紡ぎ方に、やっと後年のフェリーニらしいファンタジー性を嗅ぎ取れるので嬉しくなった。
監督も登場人物らと同様に思い悩み、他人からすれば大したことではないのに、若い本人にとっては人生を左右する出来事として受け取ってしまう未熟性の中で悶々とした青年であったのだろうと思わせて興味深い。
