スタッフ
監督:スチュワート・ラフィル
製作:ジョセフ・ラフィル、L・チンゴラーニ、G・グリーン
脚本:スチュワート・ラフィル
撮影:アレックス・フィリップス Jr
音楽:マーク・スノウ
キャスト
ストーン / ジェームス・ブローリン
マリアーノ / アンソニー・クィン
オリー / リンゼイ・ワグナー
セラーノ / ジェームス・コバーン
ダン / ブルース・ディヴィスン
ロックニー / クリーヴン・リトル
トニー / チック・バネッラ
パイロット / デヴィッド・ヤング
クリント / アーネスト・ボーグナイン
日本公開: 1988年
製作国: アメリカ シティ・エンタープライズ作品
配給: 松竹富士
あらすじとコメント
クセモノ俳優アーネスト・ボーグナイン。前回はカルト教団の教主だったが、今回はゲスト出演で武器の密売人。それなりのキャストが揃った、ある意味、驚くほど開いた口が塞さがらないアクション。
アメリカ、カリフォルニア
元グリーンベレーの英雄ながら今や鳴かず飛ばずのストーン(ジェームス・ブローリン)は、友人ダン(ブルース・ディヴィスン)と他の二人の計四人で南米の麻薬地帯に潜入し、麻薬王セラーノ(ジェームス・コバーン)から100万ドルの現金を奪取する計画を立案。
他の三人は家族らに数日間、釣りにでると嘘を付かせ、先ず向かったのは武器密売人のクリント(アーネスト・ボーグナイン)との会合場所。武器使用まで想定していなかった仲間らは驚くが、あくまで威嚇目的で誰も殺さない計画だと答えるストーン。
そしてオンボロ飛行機をチャーターし三日後にピック・アップに来てもらう約束で敵陣へパラシュート降下した。奴らは一斉に午睡するので、その隙に金庫を開ける作戦だ。
何とか想定時間内に金庫まで辿り着くが、開錠番号が変えられていた。仕方なくセラーノを拿捕し金庫を開けさせると何と400万ドルの現金だけでなく、相当量の麻薬が入っていて・・・
日常の閉塞感から大胆な現金奪取を企む四人を描くアクション編。
主人公は元プロだが他は皆が素人。計画自体も事前に知らされるのは大胆というか大雑把なもの。
敵側の全員が昼寝をすると決めつけ、見張りにも見つからずに麻薬カルテルボスの邸宅に忍び込み、金庫から現金を奪う。
そもそも作戦当初から訓練を受けていそうにない連中が誰も怪我せずに、土地勘のない敵陣近くに降下できる幸運。しかも大雑把な計画なのに、何故か簡単に成功し現金奪取が出来てしまう。あくまで元軍人は独りで、他はド素人だよね。
ハッキリ言って驚いた。サスペンス要素もなく矢鱈威勢の良い音楽が流れ、どれだけの艱難辛苦が待ち受けると思いきや主人公らは絶対に他人を傷付けないという優しさの持ち主ばかりなので、相手側もまるで見て見ぬ振りで行かせる気配まで流れる。更に番犬の注意をそらすために小型犬まで同行させる始末。
まんまと成功するが、ピックアップまでに時間が余り過ぎる展開となる。
ある意味、素晴らしいじゃないか。当然カルテル側も必死に銃をぶっ放しながら追ってくるし、必然的に金で地元警察を抱き込んでもいる。
そこまでされるからか、途中で仲間二名が拿捕されてしまう。しかし、何故か殺されないのだ。しかも牢屋の隣にはアメリカ人の若い女性が何故か掴まっていたりと苦笑の展開が続く。
更に拿捕されなかった主人公ら二名は強奪現金を持ったまま逃げるが、今度は地元の山賊に見つかって金を取られてしまう。
そこでも主人公らは殺されないのだ。見事なるご都合主義だが、後半に遂に敵を撃ち殺すと、そこからはバッタバタと殺していくという当初とはまったく異なる心情変化にも驚いた。
キャストも途中参加のアメリカ女性はリンゼイ・ワグナーだし、山賊の長はヴェテランのアンソニー・クィンという魅力的なキャストが並ぶ。
しかもポスターのイラストが無暗に格好良く、どれだけにアクション大作かと前のめり気味に鑑賞してしまった。
冒頭からリズミカルなテンポで進むので、一瞬は面白そうだと思ったが、すぐに間違いに気付かされた。
南米系への人種差別もあからさまだし、闘牛や犬の使用目的が完全に動物虐待だし、主役グループがそれなりに被弾したり怪我をするのに、絶対に死なない。
そもそもアメリカの四人組も無断越境して現金を盗みに行くわけだし。
しかも貧民に配るでもなく現実の閉塞感から単純に金を得て豪勢な生活がしたいという発想だよね。となればそんな単純に応援は出来ない設定だろう。
もっと考えて作劇と進行を変えたら面白い作品になったかもだね。
ある意味、ここまでご都合主義だと横にでもなって、「嘘だろ」と笑いながら何も考えずに観たら逆に面白いのかも。


