枕元で聞きたくないアラーム音。飲酒して爆睡中だったが、あれと思った時には、既に揺れていた。
東日本大震災時と同じくベッド上。あの時は昼寝で、酒は入ってないし、時刻も違うけど。今回は夜で室内は消灯中。一応、飛び起きて室内を見回すと、窓から見える街の明かりだけが視界に入ってきた。
でも、あの時と揺れ方が違うな。直感して、昔からの聞き覚えで玄関の鉄扉を開け放しに行った。それなりに揺れたが、落下物などの被害は起きてない模様。やはり、揺れ方が違うんだ。
真っ暗な室内ですぐにTVを点灯。『震度5強』の文字が映っている。すると何を考えたのか、台所のガス台へ行き、着火の確認。あの時は着火せずだった。確か、震度5以上で自動遮断されるシステムだったっけ。
ということは大事に至らずね。ならば被害確認で室内を全点灯して、完全に目を覚ますより就寝した方がベターかと玄関を閉めて再就寝。
何故か、いつもより遅い4時前に起きた。日の出が遅くなってるなと感じ、TVを点けると、どの局も地震報道。誰も死んでない模様で、重傷者の報告もないのか扇動報道はなし。
外からは、いつも通りに眼下の鉄橋を通る始発列車の入線音が響いてきた。音もクリアなのは、少し乾燥が始まった証左かも。
いつも通りにコーヒーを淹れ、夜明けを待つ。TVからは地震報道ばかり。で、ふと気になった。
今回もJRは止まったままだと。眼下の私鉄は通常運行なのに。流石、元は「親方日の丸」で、体質は抜けないのかと苦笑い。まあ広域を走行し、路線数も多いから、安全確認は時間を有するよな。
でも、後に問題ない路線から始発に運転再開した報道を受け、ちゃんと頑張ってるんだと。どの道、こちらは出掛けなきゃ良いことで関係なかったけど。
で、収集日であるのでゴミを捨てようとエレベーターに行くと何と作動せず。おいおい、こんな所で影響かよ。
即座にゴミ捨てを諦めて戻る。頑なに室内灯を点灯せずにTVとPCの明かりだけで過ごすのは、どういう魂胆なのか。まあ、電気代節約だよな。
台所の薄暗いスモール電気で二杯目の珈琲を作る。今度はマキネッタという器材でエスプレッソだ。
夜が明けてくると、眼下の私鉄の運行音が増加してくる。でも、室内は軽い人形がひとつ倒れただけで、一切、散乱せずとわかる。
震災以後、一応滑り防止ネットを敷き、物品そのものを削減した結果だね、と自画自賛。
で、大した悲惨映像もなかったのか、水道管破裂や、駅の混雑といった報道でお茶を濁していた。コロナ報道だって、これぐらいあっさりしてくれれば良いのにな。
でも、TVで流れる発生直後の帰宅困難者の態度は、スマホを見ながらタクシーの行列待ちして、駅員に詰め寄って早期の運行再開を要求する大騒ぎもない。まあ、そういうところばかりを意図して映しだしているのかもしれないが。
どうせ、もう帰宅できないと諦念し、公園飲みとか、遅くまで営業の居酒屋は大繁盛てなことは起きなかったのかな。
それにしても禁酒法明け一週間で延長は若干したが、酒場の閉店時間は過ぎていたし、在宅から出社へと変わり、身心とも面倒臭いと思っていた人も多かったんじゃなかろうか。
でも、ちゃんと学習し、対策なり心構えが違うのか、殆どが問題も起こさず、大した市井の人々だなと再確認。
だからコロナでも世界と比べて感染死者数が少ないのは、また別な話だろうけど。