今年初の旅に行ってきた。奥日光の勝手知ったる温泉である。
長く逡巡していたが、脚の癌を三度も経験し、ふてぶてしく生きている友人も行きたいと言うので一緒。しかも、彼が運転する車に同乗させてもらうという殿様的趣き。
自身の左足首骨折もセカンド・オピニオンのカイロの人からは「足湯」が良いと言われていたし、温泉地なら最適じゃないか。で、折角だから二泊でどうだ、と友人と同意。
期待が高まリ、現地へ。しかも季節外れの暖かさだ。人間は単純で、これだけでストレスが軽減される。
『旅行へ行こう』運動も相まってか、目的地の前に休憩した場所が想像以上に人出が多かった。色々とストレスが溜まり、結果、自分同様なポジティヴ・シンキング的な人が増加したんだろう。
目的地も然りであった。何ともさりげなく、だがしっかりと恐怖を扇動する報道と規制を守りつつ楽しむ人々との現実の格差が興味深い。
先ずは、お気に入りの飲食店でランチだ。ちょうど到着した日が狩猟の解禁日で、そこの旦那さんは「マタギ」なので、山に入っていると女将さん。
宿の人も、朝、その方の車を山で見かけて、その後に銃声が聞こえたので、今日が解禁かと。
宿は二泊とも貸し切りだった。今年は誰もが引き籠り系で、いつもとは違う年。例年通りに慌ただしく過ごさない人も多かっただろうが、やはり人の少ない温泉地へ来てノンビリと過ごすのは格別な贅沢。
翌日の昼は大好きな「熊鍋」。女将さんに尋くと初日の猟果は成功だったようだ。
昨今は市街地にも出没する熊だが、何でも、山にいて、どんぐりだけを食べているのが最高に美味しいとか。しかも、器用にどんぐりは皮を剥いて食べるんだって。初耳で興味深い。
その上、お土産付きだった。飲食店と定宿には菓子を手土産で持参していくからか、帰り際に双方から、畑で収穫した野菜や漬物を頂戴した。いつもは電車だから躊躇ったけど、今回は車だもんね、と嬉しいお言葉付きで。
結果、大満足の旅行だった。一方で、またぞろ感染者増加で第三波とマッチポンプだが、海外でワクチン開発が成功しそうだし、何たって、日本は感染後の死亡が極端に少ない。
きっと堰を切ったように人があふれ出しそうだ。自分だって今回の旅で、またぞろ何度も行きたくなったし。
今回は不参加だった仲間たちと来年の春には再訪したいと既に予約を入れてきた。
個人的には、次は沖縄だな。現地の友人は元気だろうか。そろそろ連絡取ろうかな。