100挺のライフル – 100 RIFLES(1968年)

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スタッフ
監督:トム・グリース
製作:マーヴィン・シュワルツ
脚本:トム・グリース、クレア・ハフェーカー
撮影:チェチリオ・パニアグア
音楽:ジェリー・ゴールドスミス

キャスト
ライデッカー / ジム・ブラウン
サリタ / ラクエル・ウェルチ
ヤキ・ジョー / バート・レイノルズ
ヴァーデュゴ / フェルナンド・ラマス
ヒューマラ / マイケル・フォレスト
ロメロ将軍 / エイキム・タミロフ
グリムス / ダン・オハーリー
フォン・クレンム / エリック・ブレーデン
パイレーツ軍曹 / アルド・サンブレル

日本公開: 1969年
製作国: アメリカ M・シュワルツ・プロ作品
配給: 20世紀フォックス


あらすじとコメント

黒人がスポット・ライトを浴びだしたころのアクション西部劇を選んでみた。しかも、相手は先住民やらメキシコ系という、少し意匠の凝った設定の作品。

メキシコ、ソノラサ国境に近く、アメリカ資本の鉄道も乗入れている場所。メキシコ政府に対する先住民ヤキ族の反乱が起き、軍が派遣された。司令官は、派遣されて来ているドイツ軍人の補佐と組み、鎮圧の名のもと虐殺を繰り返し始める。

そこに国境を越え、アメリカの警官ライデッカー(ジム・ブラウン)がやって来た。目的はアメリカで銀行強盗を起こし、6000ドルを奪ったジョー(バート・レイノルズ)の逮捕連行である。ところが、ジョーは銃殺されそうになっているヤキ族を助けるために騒動を起こし、ライデッカーの面前で逮捕されてしまう。

司令官に近付き、彼を引き渡せと告げるが治外法権の地。ならば、直接行使しかないと考えた。何とか隙を突き、脱走に成功する二人だが、途中、ヤキ族のサリタ(ラクエル・ウェルチ)と会って・・・

思わぬ方に走ってしまうアメリカ人を中心に描く娯楽西部劇。

越境して犯罪者確保に来た警官。相手は先住民とのハーフで、強盗した金は、先住民らの蜂起に使う100挺のライフルの資金であり、既に購入済み。

それを受け渡すのが先住民女性でヒロインである。とはいっても、本来は彼女の父親であったが、メキシコ軍に彼女の眼前で殺されていた。

その恨みもあり、女性は自分も果敢に参加すると言いだす。困ったのは警官である。ところが、メキシコ軍も銃購入の話を聞き、奪還を決め、更に警官も仲間と見なし、捕まえて殺せと命令。

嫌でも行動を共にしなければ、自身も身動きが取れないという状況に追い込まれていく。

ありがちな設定であるが、本作が興味深いのは、西部劇でありながら白人が、ほぼ登場しないこと。

顧問のドイツ軍人と鉄道会社の派遣社員のみ。

それまで散々虐げられてきた黒人や、先住民を主役らに設定し、悪役はメキシコ人。

派手な炎上シーンやアクションもあるが、どうにも有象無象の肉弾戦的大雑把さが際立つ。

その上、ロケ地がスペインで、正統派西部劇と違う空気感が流れ、イタリア製ウエスタンてな印象もある。

肉体派女優ラクエル・ウェルチの面目躍如的セクシー路線が満載だし、あくまでも娯楽作として突き進んでは行くが、やはり、西部劇の終焉を痛烈に感じさせてくる。

TV出身のトム・グリース監督の大作感をだそうと尽力した結果、空回りが目立つのが残念。

派手なシーンはそれなりに力が入っているのだが、その前後のシークエンスや、編集の繋ぎ方など、まるで時間軸がパラドックス状態だとも感じさせ、苦笑いを禁じ得ない。

脇を締めるヴェテラン俳優も存在せず、数少ない白人の扱い方など、どういう存在だったのかを尻切れトンボ的に流す。

要は3本立ての名画座か、午後のロードショー的に何も考えずに流し見るには適した作品。

そもそも白人抜きでの進行という設定には妙味があるので、もう少しひねった展開と編集のリズム感をだせば、面白くなったであろう凡庸作。

余談雑談 2020年11月7日
一ヶ月検診で整形外科へ。先ずはレントゲン撮影をして待機。 自分の番になり、担当女医さんはレントゲン写真を見ながら、一部は接着してきて、少しだけ前進と。本当かな。 すると女医さんは「骨折者100人のうち、5人は骨粗しょう症でもないのにくっ付か