ナポリと女と泥棒たち – OPERAZIONE SAN GENNARO(1966年)

メルマガ会員限定

画像を表示するにはメルマガでお知らせしたパスワードを入力してください。

スタッフ
監督:ディノ・リージ
脚本:ディノ・リージ、エンニオ・デ・コンチーニ
アドリアーノ・バラッコ、二ーノ・マンフレディ
撮影:アルド・トンティ
音楽:アルマンド・トロヴァヨーリ

キャスト
ジラソーレ / ニーノ・マンフレディ
マギー / センタ・バーガー
ジャック / ハリー・ガーディノ
シャシッロ / マリオ・アドルフ
ドン・ヴィンチェンッツオ / トト
男爵 / ピヌッチョ・アルディア
ジラソーレの母親 / ヴィットリア・クリスポ
コンチェティーナ / クローディヌ・オージュ
大司教 / ジョヴァンニ・ドゥルーディ

日本公開: 1967年
製作国: イタリア ウルトラ・フィルム作品
配給: 日本ヘラルド


あらすじとコメント

今回もヨーロッパ製犯罪コメディ。しかも舞台は、これぞ泥棒の巣窟「ナポリ」。かなり力技のいかにもイタリア製らしい大らかなコメディ。

イタリア、ナポリアメリカから尼僧姿のマギー(センタ・バーガー)が空港に降り立った。しかし、どうにも尼僧には見えないので税関職員が訝しがるが、平然とやり過ごしてしまうようなしたたかな女でもある。

外では恋人でシカゴ・ギャングのジャック(ハリー・ガーディノ)が手下と待っていた。一行は、ナポリの大聖堂にある宝石を強奪しようという計画を立て、当地を牛耳る大ボスに協力を仰ごうとしていた。

しかし、彼は刑務所に収監中。とはいっても、我が物顔で刑務所も牛耳っているような男。かといって、自分は年で直接参加は出来ないので、目をかけている奴が街にいるから、そいつに当たれと。

それがジラソーレ(ニーノ・マフレディ)で・・・

何とも間抜けな一団が宝石強盗を企てるコメディ。

シカゴ・ギャングといいながら、どうにもチンピラ感しか漂わない男。だから、ナポリに来てまで一旗揚げようとしている。

そして、矢鱈と色っぽい情婦に、頼りになるのか理解不能な手下。

一方のイタリア側も色男ぶっているがマザコンで2年越しの許嫁のワガママも抑えられないような男。そいつの子分や仲間も、どうにもアテになりそうにない面々。

そういう一団が教会地下室にある宝石を奪おうとする。

とはいっても、その大聖堂はナポリっ子全員が崇拝する守護神が祀られている。地元っ子が、地元の秘宝を奪って良いものかと悩んだりもする。

カトリックの総本山があるイタリアで、敬虔なクリスチャンが圧倒的にいる。

解らないでもない設定ではある。それでも総額300億リラという途方もない価格では心が揺れ動く。

そういった設定をかなり力技と小ネタで繋いでいく作品。

かといって強奪計画は穴だらけだし、本当かよと突っ込みたくなる最新秘密兵器まで登場。

バイタリティ溢れ、細かいことには目を瞑り、大らかさと強引さこそ、イタリアの魅力とばかりな進行。しかもスマートさもなく、バタ臭く泥臭い作劇。

ファミリーや仲間を大切にし、かといって身勝手な自己主張をするナポリの住民性。

成程、小悪党やひったくりといった犯罪が多発しそうな地域性と人間性だと確認させてくれる。

海に面した風光明媚さと猥雑な裏町を全編ロケで映し、俳優ではなさそうなエキストラの地元住民らの何とも存在感のある風情。

笑いのツボが日本とは違うので、微妙な印象というか、大雑把過ぎてあきれる観客もいるだろう。

だが、いかにもイタリア製らしいコメディであり、ち密な構成で引っ張るバランス性ではなく、小ネタで結構笑える場面も登場してくるので、それなりの印象もある。

でも、日本では受け入れらない人の方が多いとも感じる作品。

余談雑談 2019年12月7日
もう師走か。今年も残り僅かてな感慨に浸たり始めるのは、急に寒くなった所為に違いないな。 年号が変わり、消費増税が強行された年。それは日本全体の出来事。そして個人的にも、結構な変化が生じている。 タバコ休憩である。思い起こせば15歳から隠れて