おかしな泥棒 ディック&ジェーン – FUN WITH DICK AND JANE(1977年)

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スタッフ
監督:テッド・コッチェフ
製作:ピーター・バート、M・バレフスキー
脚本:デヴィッド・ガイラー、ジェリー・ベルソン、他
撮影:フレッド・ケーネカンプ
音楽:アーネスト・ゴールド

キャスト
ハーパー / ジョージ・シーガル
ジェーン / ジェーン・フォンダ
ブランチャート / エド・マクマホン
ウィル医師 / ディック・ゴーチェ
ジェーンの父親 / ジョン・デナー
ウィークス / ウォルター・ブルック
ローン会社支配人 / アラン・ミラー
ビリー / ショーン・フライ
ボブ / フレッド・ウィラード

日本公開: 1977年
製作国: アメリカ バート&バレフスキー・プロ作品
配給: コロンビア


あらすじとコメント

金に目が眩んだ人間のコメディ。今回は冴えない銀行員の着服ではなく、それなりの夫婦が揃って泥棒になる作品。『金こそ一番』という成り上り願望の人間が巻き起こす騒動。

アメリカ、ロサンジェルス宇宙工学系会社の重役ハーパー(ジョージ・シーガル)は、家の大改修の進行を楽しみつつ出社した。すると、いきなり社長に呼ばれ解雇を言い渡される。

正に晴天の霹靂で、驚き何とかしようと言い訳をするが、すべては後の祭り。消沈して家に帰ると妻のジェーン(ジェーン・フォンダ)は各部署の工事人たちへの采配の真っ最中。ハーパーが話し掛けるが、周囲の騒音にかき消され話にならない。それでも、事実を大声で伝えると工事人たちの作業が、一瞬にして止まった。

現場監督が「もしかして、今、クビになったと言いましたか」。まさか、監督の聞き間違いだよと慌てて取り繕うが・・・

エリート意識の高い夫婦が巻き起こすコメディ。

見栄っ張りな旦那。妻は仕事などしたことがない主婦。そして、ひとり息子がいる。そんな彼らがいきなり無職になるから、さあ大変。

この手の設定はかなり使い古されてきた内容。

ただ、主人公らは真面目だから、失業保険や食事券頒布の申請を行おうとするが、如何せん未経験だし、保険事務所に行くにしても場違いな高級服で行き、無意識に差別表現をしたりする。

妻は久しく会っていない両親の元を訪れるが、父親から即座に金の無心だろうと見破られて撃退される。

確かに、夫婦揃って世間知らずでプライドばかり高いから当然か。

そういった下々の人間たちには当たり前の事柄が、一々、彼らには重く圧し掛かってくると感じるコメディ。

一応、夫婦とも簡単な日銭を稼ぐ仕事にありつくが、当然、ドジばかりして使い物ならない始末だ。

そんな彼らが銀行強盗に遭遇してしまい、あまりにも簡単に成功したのを見て、ならば自分たちもと考えていくから、おかしな展開となる。

しかも、そういう時は妻の方が肝が据わっているのも世界共通か。

成程、そこでジェーン・フォンダの起用なのかと笑ってしまった。

とはいえ、そちらだって初心者。今度は亭主役のジョージ・シーガルの下品にならないコメディ演技でくすぐってくる。

小ネタが続いていき、クスクスしながら見ていくと、ラストはどんな展開になるのだろうかと期待していると、やはりそこへ持っていくかと。

コメディだからしょうがないのかもしれぬが、あまりにも大雑把な犯罪方法で、これじゃすぐに犯人が特定され、警察に逮捕されるだろうと思うが、そんなことはお構いなしに終盤へと進んでいく。

肩肘張らずに、ご都合主義満載だが愉しめば良いじゃないかという、いかにもアメリカ的な大らかさというか、大雑把な内容。

もうひとひねり的内容にすれば面白いだろうなと思っていたら、2005年にジム・キャリー主演で「ディック&ジェーン/復讐は最高!」としてリメイクされた。

しかし、アメリカの種切れ感しか残らないので、更に残念。やはり多少は笑えるが、国によって「笑いのツボ」が違うのだろうなと感じさせる作品。

ただし主役二人の演技は素敵だ。

余談雑談 2019年11月16日
季節が進む。肌なり、口内が乾燥し始めた。こうなると外出時は面倒。途中での水分補給である。 一々、自販機で買ったり、安いカフェチェーンを探すのも面倒、というか、もったいない。 それに、なるべく荷物を持たずに外出したいので、ペットボトルに水道水